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2022.01.21

JRA競走馬ゲーテ号、誕生秘話、育成、それを支える日本競馬界の偉人──連載「走れゲーテ号」

競走馬の「馬名」は、誰が、どのようにして決めているのか? 2020年秋、編集部は、馬主・松島正昭氏と武豊騎手による凱旋門賞壮行会の席に偶然同席。その際に、文豪ゲーテの人生訓と、その名を冠した雑誌のコンセプトに共感した松島オーナーの意向で、期待のディープインパクト産駒(牡馬)の馬名がゲーテ号に決定した。そのデビューまでの道のりを追った連載を一挙に振り返る。

第一回 雑誌・GOETHE[ゲーテ]に閃いた。父はあのディープインパクト

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2006年、凱旋門賞に挑戦したディープインパクトと武豊氏。Licensed by Getty Images

2020年9月下旬、GOETHE[ゲーテ]の取材(12月発売号・武豊特集)にて、京都を訪れていた。
武豊邸で、取材アイテムの時計、靴、鞄などを本人と一緒に「何を読者に届ければ面白いのか?」と考えながら選び、無事にアイテムの撮影取材も終わり、最後の撮影場所、武豊氏行きつけのレストランへ移動する時だった。

この頃の武豊氏は、翌週に競馬界最高峰ともいえるフランスのレース「凱旋門賞」(後に、残念ながら騎乗せずに帰国することになったが)を控え、慌ただしく、騎乗する馬のオーナー・松島正昭氏と渡航準備を整えていた。コロナ禍故に、騎手と馬主の2人だけの旅路となるだけに、クルマでの移動中も電話で密な確認をしていた。

武豊:「今日ですか? 今、ゲーテの取材でコバ(筆者)が京都に来てるんですよ。……。ハイ、わかりました!」

松島氏との電話を終えた車内で、武豊氏が「どう? 松島さんが”もし良かったら一緒に食事も”って」と言った。筆者は、今から15年以上も前に琵琶湖カントリークラブで初めて松島氏とお会いした。もちろん、武豊氏の紹介だった。京都のクルマ屋さんで、武氏とは「家族ぐるみで仲がいい」というサラッとした紹介だった。後で調べると、売上何百億円のクルマ屋さんだと知ったが……(笑)。

いわゆる威勢や虚栄心なる雰囲気は微塵も感じさせず、目配せと繊細な所作をされていたのを覚えている。後に馬主になり、「武豊騎手の夢(凱旋門賞)を追いかけるのが僕の夢」と公言する”粋”な京都の社長さんである。

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第二回 育成に励む社台ファームは馬400頭が暮らす「学校」だった

ゲーテ号1-2

社台ファームですくすくと育つゲーテ号

2020年11月中旬。筆者と編集部はゲーテ号(プラスヴァンドーム2019)に会いに北海道千歳市にある社台ファームを訪ねた。出迎えてくれたのは、松島正昭氏が代表を務める馬主「キーファーズ」の育成担当、長浜卓也氏だった。事前に、ゲーテ号を所有する松島オーナーサイドから「雑誌『GOETHE』が取材に行くから」と連絡して頂いたおかげで、コロナ禍ながら、通常でも部外者の立ち入りが厳しく制限されている育成牧場に入り込むことに成功した。

長浜氏:「ようこそ! 社台ファームへ」
筆者:「スミマセン……。お邪魔しちゃって」
長浜氏:「松島オーナーの頼みですから(笑)。それにアブミの連載(本サイトで連載中)も楽しく読んでますしね。ゲーテ君は、このあと午前9時30分の第三班の坂路に入っていますから、あとで見にいきましょう!」

そもそも、観光牧場ではなく「JRAの歴史」とも言える社台グループの牧場に、それも、デビュー前年のこの大切な時期に取材許可が出ることも稀である。牧場内には、来年以降にデビューを控える競走馬予備軍たちが何百頭も暮らしており、いずれの馬も所有者は全国それぞれのオーナー(馬主)。何千万円、何億円の仔馬を預かる牧場として、「何か」があっては取り返しがつかない。例えるなら高級スポーツカーが何百台、世界に1台しかない超高級車が何十台も保管されているのと同じだから……。

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第三回 坂路を駆け上がるゲーテ号。それを見つめる日本競馬界の偉人

ゲーテ号1-3

社台ファームで坂路調教を行うゲーテ号

ゲーテ号(プラスヴァンドーム2019)に会いに、社台ファームを訪れた筆者とGOETHE編集部員。筆者の元にも「デビュー前から追っかけるなんて面白いね」「専門誌じゃない目線でゲーテらしくリポートしてね、楽しみにしてます」といった声が届き、反響の大きさにプレッシャーも感じていた。そんな心持ちで臨んだ取材の旅路だったが、その重圧に拍車をかける出来事が取材日当日に降りかかってきた!

場内を案内してくれるゲーテ号の担当者・長浜卓也氏が「今日、ウチの社長もいますから」と一言。その瞬間、筆者は心の中で「吉田照哉さんがいるの? 聞いてないよ……」とつぶやいていた。

競馬ファンはご存知だと思うが、吉田照哉氏とは、長らく日本競馬界を牽引する社台グループ、吉田一族の長男である。競馬界に疎い筆者ですら、吉田三兄弟のお名前と、そのお父様(故・吉田善哉氏)の功績によって近代競馬が発展してきた事ぐらいは知っている。偉大なる種牡馬・サンデーサイレンス、そして、ゲーテ号のお父さん・ディープインパクトも、社台グループなくして存在していないのだ。

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TEXT=小林克己

PHOTOGRAPH=池田直俊

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