経営者として多忙に働きながら、移動時間はすべて読書に費やすほどの読書家である佐伯真唯子さんの本誌連載“GOETHE CULTURE Book”。2021年、佐伯さんの心に響いたを本をまとめて一気に振り返ってみる。
一流メゾンが注目する西陣織「HOSOO」。伝統産業で革命を起こす経営の真髄とは?
京都を代表する伝統工芸のひとつ、西陣織。流通量が減り、規模縮小の一途をたどり続けている着物市場において、シャネルやエルメス、ディオールや5つ星ホテルのインテリアにも採用されるなど、世界の一流ブランドを虜にしているのが、「HOSOO」という西陣織ブランドです。
2020年に社長に就任して以来、西陣織業界にイノベーションを巻き起こし続けているのが本書の著者、細尾真孝(まさたか)さん。1688年創業の西陣織の老舗「細尾」の12代目である細尾さんは、西陣織の技術を活用した革新的なテキスタイルを海外に向けて展開し、成功を収めてきました。
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「なぜ男に絶望せずにいられるのですか? 」上野千鶴子さん×鈴木涼美さん往復書簡
言わずと知れたフェミニストの大家、上野千鶴子さんと、元AV女優で作家の鈴木涼美さん。親子ほど年齢の離れたふたりが「結婚」「恋愛とセックス」「承認欲求」「仕事」など、毎回違うテーマで往復書簡を交わしているのが本書です。
その場で言葉を交わす対談記事と違い、お互いがじっくりと時間をかけて考え手紙を送り合うこのスタイルによって、「読み応え」とひと言で片付けてしまってはもったいないほど、濃〜いやり取りが繰り広げられています。
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華やかなテレビ界の裏で夫婦が向き合った、1年半の壮絶な闘病体験記
最愛の夫が食道がんを宣告され、わずか1年半で亡くなってしまう……。伝説の番組『オレたちひょうきん族』に初代ひょうきんアナとして出演し、フジテレビ退社後は女優として活動する山村美智さんと、その夫である宅間秋史さんの出会いから別れまでを追った本書。
宅間さんは『花より男子』『ウォーターボーイズ』など多くのドラマや映画を手がけ、「ミスターフジテレビ」とまで呼ばれた超敏腕プロデューサー。ふたりが送った華やかな夫婦生活とその裏にあった苦悩や葛藤、闘病中の壮絶な体験が赤裸々に描かれています。
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