東京五輪でも活躍した日本を代表するアスリートが通い、トレーニングやコンディショニングを整えるジムがある。それが豊洲にある「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」だ。自称アスリート編集者・二本柳がその魅力を3回に亘って解析する。初回のテーマは「ASC RUNNING TEST」!
豊洲で低酸素&AIトレーニング体験。
「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」
五輪後に私の知り合いである五輪選手に連絡をした。「低酸素のアシックスのジム、効果ありましたか?」。その選手の競技は、心肺を追い込む競技であった。「効果、実感できましたよ!」そう返事が返ってきた。五輪前に、その選手は豊洲にある「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」でトレーニングと時差調整をしていた。
このジムは豊洲にある都市型低酸素環境下トレーニング施設だ。空気が薄く、高地トレーニングと同じ効果が期待できる。この環境では、身体がより多くの酸素を取り込もうと呼吸循環系へ刺激を与えるため、持久力が上がる効果がある。プロアスリートが満足する施設が揃い、様々な競技のトップ選手が足しげく通っている。とはいえ、アスリートだけではなく、一般の人も普通に通っているのが面白いところ。
9月上旬。私自身はちょっとしたピンチに襲われていた。コロナ禍で週2、3回走るようになり、食事もコントロールして、体重を11キロ、体脂肪も9%ほど落とした。調子にのって、マラソン大会にもエントリーしたのだが、コロナ禍で大会がキャンセルに。
残念だな、と思ったところに、10月末収録のランニングのテレビ番組に出て、リモートマラソンを走るという企画に出ることになってしまった。テレビに映ってしまう。一緒に走るメンバーは、みなラン歴も経験も速さも若さもあり、フォームもきれいだ。確実に足を引っ張る。その足の引っ張り具合をなるべく最小限にしたいと焦っていた。昔はサッカーをやっていたし、長距離もまぁまぁ自信はあるけれど、走り方を教わったことはない。時間もないから「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」のASC-LABに駆け込み、AIで自分の走りの癖を分析しようと思った。
担当は石橋さん。まずはカウンセリングで、自分がいかに焦っているかを伝えた。目標イメージを話した後は、体重をはかり、足型のスキャン、そして太ももの前後の筋力測定を終えたら、測定タイムだ。まずはウォーミングアップで3分ほど、マシンに慣れる。そのあとはマスクを装着し、スタートだ。
私の場合は最初は8.5キロでスタートし、1分ごとに0.5キロずつ上げていき、限界前あたりまで追い込む。マスクはややストレスはあるものの、すぐに慣れるのだが話すこともできないので、やや退屈。リズムと呼吸を意識して、私は最終的に16.5キロまで走りぬいた。もうちょっとできるかな、と思っていたのだけれど、前日までの疲労が抜けておらず、まぁこんなものでしょう。
しばらくすると石橋さんがデータを持ってきてくれる。足自体の計測結果、適切なアシックスのシューズのサイズ、脚の左右着地の癖、持久力を上げるためにどんなトレーニングをしてそれを何秒で走ればいいのか、ハーフやフルマラソンの予測タイムなどが導き出される。
私の場合は、右足の着地に問題があった。この記事の最初の写真(写真左)の右足を見てほしい。やや外側で着地しようとしているのが分かる。まっすぐ着地できていないのだ。
自分が走っているときに動画を撮ってもらうことがある。その時の感じていたのが「前のめり」すぎていることだった。自分ではそこまで倒れているつもりはないのに、実際は倒れすぎている。これは「腸腰筋が弱いのです。前のめりになると、身体の真下で着地できていないので、長い距離を走った時にダメージが来る可能性が高いです。あとは私の印象としては肩が硬いですね。もっとリラックスした方がいいです」と石橋さん。
結論 腸腰筋を鍛え、骨盤を安定させ、前のめりになるのを防ぐ。右足の着地をバランスよく。そして、下半身の筋肉強化を意識して生活に筋トレを組み込んでいく。これが私のまずは取り組むべきことのようだ。本番までに少しでも綺麗なフォームを手に入れたい。
目指せ、キプチョゲ!(飛躍)
ASICS Sports Complex TOKYO BAY
住所:東京都江東区豊洲6-4-20
インスタグラム:@asics.sc.tb
詳細はこちら