長時間のハードワークに耐えるスタミナや持久力、難題にも即座に立ち向かうガッツや反射神経など、仕事で闘う"ビジネス・アスリート"には、スポーツアスリートのそれにも共通する心身のスキルが求められる。自宅にいながら短い時間で道具も使わず、効果の高いエクササイズを、メジャーリーガーをはじめとする世界レベルのアスリートのみならず、著名な経営者や多くのビジネスパーソンが慕う人気トレーナー、吉田輝幸さんに教わる。【吉田輝幸の目指せ! ビジネス・アスリート34】
時間の有効活用にも役立つ
アスリートの仕事は、それぞれの試合を真剣勝負で戦うこと。ビジネス・アスリートも仕事はもちろん、日常生活すべてを試合ととらえれば、それに向けてのトレーニングは必然かつ不可欠なものとなる。
ところが、アスリートのトレーニングが基礎体力づくりや身体のさまざまな機能の強化、競技ごとの技術面の向上など目的に応じて細分化され、かつ幅広いものであるのに対し、ビジネス・アスリートのそれは内容として不十分な場合が多いと吉田輝幸さんは見ている。
「運動している、身体を鍛えていると言っても、実情は筋トレだけ、ゴルフだけ、走るだけなど極端に偏っていて、それでは身体の総合的な機能強化にはほとんど役立ちません。そもそも。身体づくりや体力強化にはどんな要素が必要かといった知識・理解が足りないとも言えるでしょう」
それを網羅するのが連載の要である「6つの歯車」だが、心身ともにスタミナを育むESDについては特に、明確な目的意識のもとに取り入れている人は皆無に近いかもしれない。それだけに、自分の身体や仕事に対して意識が高く、上を目指したい知的エリートのビジネス・アスリートなら、すぐにでも取り入れるべきだとわかるはずだと、吉田さん。
「心肺の強化という明確な目的に対して、有効なメニューを集中的に行えて、数十分はかかるランニングやその他の有酸素運動とは異なり、数分で終わるものがほとんどです。漫然と走るだけよりESDで最短・最善の効果を手にして、余った時間は有効活用してこそでは?」
〈運動時間と休息時間のめやす〉
●初期段階・・・「運動10秒・休憩30秒」✖️「3セット」
●慣れてきたら・・・1セットを「運動15秒・休憩30秒」「運動15秒・休憩15秒」と負荷up。
●この秒数に限らず、運動と休憩とを「1:3」→「1:2」→「1:1」→「2:1」→「3:1」を目安に負荷をかけていこう。
▼プランクショルダータッチ
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Teruyuki Yoshida
パフォーマンス、スペシャリスト。トレーナー歴25年で数多くのトップアスリート指導からヒントを得て最短で最大の効果を出せる「コアパフォーマンス®︎」を考案し、数多くのトップアスリートやアーティスト、ビジネスパーソンのトレーニング指導をおこなっている。