長時間のハードワークに耐えるスタミナや持久力、難題にも即座に立ち向かうガッツや反射神経など、仕事で闘う"ビジネス・アスリート"には、スポーツアスリートのそれにも共通する心身のスキルが求められる。自宅にいながら短い時間で道具も使わず、効果の高いエクササイズを、メジャーリーガーをはじめとする世界レベルのアスリートのみならず、著名な経営者や多くのビジネスパーソンが慕う人気トレーナー、吉田輝幸さんに教わる。【吉田輝幸の目指せ! ビジネス・アスリート31】
体幹・お尻の筋力と毛細血管も鍛えるトレーニング
1日の仕事もひと段落し、そろそろ帰ろうかという頃。不測の事態はそんな時に限って起きたりする。ここでもし、体力を使い切って疲労困憊状態では、やる気も起きないし思考も鈍る。判断も誤りがちになり、仕事終わりでもスタミナに余裕がある人との間にパフォーマンスの差が出ることは明白だ。
「そのスタミナを左右するのが、心肺を中心とした循環系の機能です。運動する、仕事をする、人が身体を使って何らかの活動をするには、全身の筋肉に血管を通じて酸素を送ることが必要です。その中枢となる心臓の強さは『最大酸素摂取量』という指標で示されます」(吉田輝幸さん)
最大酸素摂取量とは、体重1kgあたり・1分あたりにどれだけの酸素を体内に取り込めるかを示す。さらには心臓の1回の拍動でどれだけ多くの血液を全身に送ることができるかという「酸素運搬能力」や、全身すみずみまで酸素を送るための毛細血管の発達の程度、体を動かすために使われる骨格筋における酸素を利用する能力も関わる。
ESDトレーニングはこうした循環機能を高め、心臓を鍛えるとともに、毛細血管も発達させるという。
「人の全身の血管は、毛細血管が95パーセント以上を占めています。ひとりの毛細血管をすべてつなげると、地球2周半の長さ(約10万キロメートル)にもなり、ESDトレーニングを続けると、この毛細血管が筋肉内まで発達します。すると、筋肉を流れる血液量が増し、より多くの酸素をとり込めるようになり、多くのエネルギーを生み出せるようになるため長時間のハードワークでもスタミナ満点、いつでも余裕で仕事をこなせる身体になれますよ」
〈運動時間と休息時間のめやす〉
●初期段階・・・「運動10秒・休憩30秒」✖️「3セット」
●慣れてきたら・・・1セットを「運動15秒・休憩30秒」「運動15秒・休憩15秒」と負荷up。
●この秒数に限らず、運動と休憩とを「1:3」→「1:2」→「1:1」→「2:1」→「3:1」を目安に負荷をかけていこう。
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Teruyuki Yoshida
パフォーマンス、スペシャリスト。トレーナー歴25年で数多くのトップアスリート指導からヒントを得て最短で最大の効果を出せる「コアパフォーマンス®︎」を考案し、数多くのトップアスリートやアーティスト、ビジネスパーソンのトレーニング指導をおこなっている。