ゴルフは時にビジネスに通ずる大切なことを教えてくれ、人生の幅をも広げてくれるもの。他のスポーツでは決して味わえない奥深い魅力や醍醐味を、ゴルフ好きな業界人に教えてもらった。今回は、THE RAMPAGEパフォーマーの武知海青氏に話を聞いた。【特集 GOLF:MORE THAN A GAME】

1998年兵庫県生まれ。THE RAMPAGEのパフォーマーとして2017年にメジャーデビュー。ライヴツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2025“PRIMAL SPIDER”」が現在開催中。
地道に努力をする大切さを学んだ
体力自慢が集まるテレビ番組での活躍にとどまらず、LDH内でスポーツ担当としてのポジションも確立しているというのはTHE RAMPAGEパフォーマーの武知海青氏。2歳の頃からダンスを始め、その後柔道では黒帯を取得、さらにプロレスラーとして2024年1月にデビューすると3戦3勝をあげるなど、現在でもさまざまな競技に挑戦している。そんなスポーツ万能な武知氏が今、ゴルフに大ハマりしているという。
「ゴルフを体験するという、とある企画がきっかけでゴルフを始めました。スポーツに関してはわりと何でもできるタイプだったのですが、ゴルフに出合ってから初めてスポーツで苦戦するという体験をしたんです。ボールは止まっているのに自分の力で当てられないことが衝撃で」
簡単そうに見えてもなかなか思いどおりにいかない。ゴルフが多くの人を虜にする要因のひとつだが、武知氏もまたそこに魅了されたという。
「止まっているボールを打って飛ばすという、一見シンプルな動きなのに、やってみると意外と難しい。そこが面白くて、今までに感じたことのない悔しさと驚きをおぼえたんです」
いったいなぜこんなに上手くいかないのか。自問しながら模索するのが好きだという。
本格的にゴルフを始めたのは1年半ほど前というが、ベストスコアは98、さらにドライバーの飛距離に関しては340ヤードを記録した経験があるというから驚きだ。しかも、レッスンを含めて誰にも習わずに我流でここまでやってきたという。
「370ヤードのパー4でサブグリーンに乗ったんです。それが340ヤードでした」
“飛ばしは才能”だとゴルフの業界ではよくいわれることだが、いくら身体的な土台が備わっているからとはいえ300ヤードをゆうに超える飛距離をだせるのは普通ではない。ただ、スコアを追求するなら習うという選択肢もありそうなものだが、そこにはあらゆるスポーツを通して自分自身の身体と向き合ってきた武知流の持論があった。
「自分には自分の骨格や筋肉があって、それを活かすためには自己流のスイングが必要だと考えています。自分が持っているものを活かせるスポーツの磨き方をこれまでもやってきたので、ゴルフでもそこが大事なのではないかと思っています」
魅せる筋肉ではなく、常にスポーツを通して動ける筋肉を追い求めてきた武知氏だからこそ、たどりつける場所なのかもしれない。そんな武知氏だが、ゴルフを通して学んだことがあるのだとか。
「これまでの人生では、少しずつ成長するということを味わったことがなかったんです。何をすれば良くなるのかを考えながらやることはゴルフが初めてでした。継続することの大切さ、地道に努力することを教えてくれたのがゴルフでした」
見えなかったものが見えるようになった。視野の広がりは今後の仕事にもつながるだろう。
「ゴルフは再現性が大事だといわれますが、ミスがでるのはどこか悪いところがあるから。仕事や人間関係においても同じことで、その原因が自分だったりすることもある。そういう思考を持てるようになりました」
武知氏にとってゴルフは、さらに自身の魅力を幅広く発信するキラーツールになりそうだ。

ゴルフ歴|1年6ヵ月
ベストスコア|98
始めたきっかけ|とある企画をきっかけに始めました。
年間ラウンド数|約10回
好きなコース|千葉県・太平洋クラブ八千代コース
得意なクラブ|8番アイアン
この記事はGOETHE 2025年5月号「総力特集|GOLF:MORE THAN A GAME 単なるゲームを超えるゴルフ、60通りの誘惑」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら