GOLF

2022.02.13

アマチュアゴルファーが着目すべきポイント ──連載「吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン」

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎。顧客の多くが国内外のエグゼクティブ、有名企業の経営者という彼による、スコアも所作も洗練させるための“技術”と“知識”を伝授する最新ゴルフレッスンコラムをまとめて振り返る。まだまだ厳しい寒さが続くが、ゴルフシーズン到来に向け、コソ練を積み重ねてスコアアップを目指したい。

ゴルフレッスンコーチとの相性を見極める方法

吉田洋一郎

大阪なおみがメジャー2勝目を挙げながら、コーチと袂を分かったことが話題となった。米ツアーでも長年タッグを組んだ選手とコーチの契約解消はあるが、メジャーを獲るほど結果が出ているタイミングでの解消は稀だ。

テニスもゴルフもツアーに出ている選手は、1年を通してほぼ休みなくチームスタッフと行動を共にする。「幸福感より成功を優先することはしない」と大阪が説明したように、選手とスタッフの関係性は、ただ技術的に上達をさせればよいというものではない。

ゴルフが仕事ではなく趣味であるアマチュアともなれば、コーチとの関係性はより幸福感を重視すべきである。技術が上達したところで、その過程や結果を楽しめないようでは「本当にゴルフが上達した」と言えないと私は思う。

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ゴルフプロは「パンッ」、アマチュアは「ドスッ」。上手にバンカーショットを打つコツ&練習法

吉田洋一郎

グリーン近くのガードバンカーから脱出するショットでは、砂の上から高い球を打たなければならないので、どうしても力が入りがちだ。思いきり振り下ろして「ドスッ」という音とともにほとんどフォローが取れず、高さも距離も出ないアマチュアが多い。それを嫌がるとボールだけをクリーンに打ってしまい「カーン」という乾いた音のトップが出てしまう。

プロはゆったり振って「パンッ」という音とともに砂が飛び散り高いボールが出る。ではこの「パンッ」と「ドスッ」、動きにはどんな違いがあるのだろうか。

バンカー内のボールは、フェアウェイやラフと違ってボールと地面の間に隙間がない。クラブヘッドがボールを拾うことができないので、ボールの下にある砂を飛ばして一緒にボールを上げる。これがバンカーショットの仕組みだ。

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脱3パット! 「狙う距離」と「寄せる距離」の見極め方

吉田洋一郎

アマチュアはグリーンに乗ったら、すべてのパッティングでカップインを狙っている。「狙わなければ入らない」と言われてしまえばそれまでだが、カップインの確率が低い長い距離のパットを狙いにいって3パットするのは得策とは言えない。

そもそもシングルレベルのプレーヤーでも2mのカップインの確率は50%以下だろう。90前後のスコアのゴルファーなら約35%、すなわち3回に1回程度の成功確率だ。だから誤解を恐れずに言えば、多くのアマチュアは2m以上のパットが入る確率は非常に低く、ほとんど入らないと言ってもいい。

狙っても入らない距離は寄せることに重点を置かなくてはならない。同じパッティングでも「狙う」と「寄せる」ストロークは重視することが異なる。パッティングのレベルにもよるが、練習量の少ないアマチュアなら2m以上であればタッチに集中して寄せることを優先すべきだ。狙いに行って3パットするよりOKの距離に寄せて静かな気持ちでホールアウトしたほうがメンタル的に良いし、もしカップインすれば得をした気分にもなれる。

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TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林 司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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