ゴルフ歴1年で70台に突入した大塚友広さんのゴルフ論とは。短期連載「スモールスイング・レボリューション」1回目。
スモールスイングとはなにか?
スモールスイングとは、読んで字のごとく「小さなスイング」のことです。
具体的には、SWで10ヤード以内を打つ極めて小さなスイング。時計で表すと、最大でも8時4時といえるでしょうか。とにかく、非常に小さなスイングのことをスモールスイングと呼ばせていただきます。
ゴルフにおいて、フルスイングやハーフスイングという言葉は、さまざまな場面で耳にします。練習場でも、ほとんどの方は気持ちよさそうにフルスイングをしていますし、多くの方はフルスイングで気持ちのいいショットを打ちたいことでしょう。ハーフスイングで、距離を合わせる優しいスイングがしたいことでしょう。
しかしながら、フルスイングをやり続けてもフルスイングはうまくなりません。ハーフスイングをやり続けると、フルスイングのインパクトの精度は上がっても、ハーフスイング自体のインパクトの精度は高まりません。「?」と思う方もいるかもしれません。
ゴルフにおいて、大きなスイングを小さなスイングに応用することは不可能です。
しかし、小さなスイングを大きなスイングに応用していくことは可能です。
ゴルフにおいて「小は大を兼ねる」。しかし「大は小を兼ねる」ことはありません。これは私が1年で70台前半のスコアで回るという目標を掲げ、チャレンジしていった過程での大きな気付きであり、トレーニングで実践していったことです。
プロの放つ美しいショットに近づくための入り口の革命
『新装版 ゴルフはインパクトの前後30㎝』では主に1年で70台で回るチャレンジをしていた際の考え方、理論を提唱しました。
ゴルフスイングには自由度を持たせていい、ただしインパクトの前後30センチだけはまっすぐ引く意識を持っていただく。それを行うことで、自分の身体に合ったスイングを構築することができる、というものです。
当然ながら、それだけではなく、具体的なトレーニング方法を示して、大人になってからゴルフを始めた多くの方々の助けに少しでもなればと本書の基本概念「スモールスイング」を提唱したいと思いました。
ゴルフスイングは、究極的にはすべてパターのスイングの延長線上にあります。地味に小さなスイングの練習を積み重ねることで、その先の大きなスイングのインパクト精度が飛躍的に高まります。
「スモールスイング・レボリューション」。
それは、動画や写真で見るプロの放つ美しいショットに近づくための入り口の革命です。多くの方々が見ているプロのスーパーショットは完成形です。しかし、その完成形を目指して、完成形に近いショットの形をフルスイングで練習しても、遠回りにしかなりません。
近道は、小さなスイングを極めることです。
Tomohiro Otsuka
群馬県富岡市生まれ。独学でゴルフ理論を構築し、1年でベストスコア70台前半に到達する。オンラインゴルフコーチング「Natural Works Golf」も主宰。著書に『マンガで身につく! 普通のビジネスマンがゴルフ歴たった1年でスコア70台を出したメソッド。』『新装版 ゴルフはインパクトの前後30cm』『新装版 スモールスイング・レボリューション ゴルフ歴1年で70台に突入できる30cmトレ』がある。