自身のワードローブにも既に持っているほど定番化した王道の1着。ともすると味気ないが、普遍性は捨ておけない。そこで欠かせないのが“ちょっと違う”クセありでモダンな一着だ。今回は、フレアパンツ編。【特集 大人服2024】
フレアパンツの鍵は“幅差”にあり
’70年代に大流行したフレアパンツが、今再燃しているのをご存知だろうか。とはいえ40代を超える大人から見れば、フレアパンツの着こなしはなかなかにチャレンジングだと感じる人も少なくないかと。もちろんそんなことはなく、それも選び方次第。ミドル世代以上の大人でも、クールな洒落感をモノにできるということだ。
フレアパンツといってもブーツカットやベルボトムなどさまざまだが、狙い目はブーツカット。なかでも膝と裾の幅の差が1.5㎝未満のものがお誂え向き。いわゆる微フレアと呼ばれるものだ。このわずかな幅でも、はいた時の印象は大きく変わる。ブーツやハイカットのスニーカーを合わせれば、より美脚に見えるので効果的。
エルヴィス・プレスリーよろしく、とまではいかないが、雰囲気を纏うだけでも、お洒落がより楽しくなるのは間違いない。
1.エトロ|ワイドシルエットでも短足に見えない
ウールとコットンを混紡したワイドシルエットの5ポケットデニム。ぱっと見ではフレアを感じられないかもしれないが、はけば実感。裾の広がったニュアンスが脚を美しく見せてくれる。
2.ディオール|単なるキレイめで終わらない大人の余裕を足元で魅せる
シルクを1%混紡したスラックスタイプのフレアパンツ。膝まではテーパードがかかり、膝から裾にかけて淡くフレア仕様に。上品なカジュアルスタイルに、このひとクセが加わることで、センスある洒落感を演出できるのだ。
この記事はGOETHE 2024年11月号「特集:トレンドを超越した、古くて新しい大人服」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら