昨今、明らかに街で見かけることが増えたスイス発のスポーツブランド、「On(オン)」の魅力を徹底的に解剖。第5回は、シューズのサブスクリプション「サイクロン」について話を聞いた。
よりよい未来を創造する、シューズのサブスクリプション
世界特許技術の「クラウドテック®」を基幹とした革新的かつ快適な履き心地のシューズで、多くのユーザーを虜(とりこ)にしているOnは、プロダクトだけにとどまらず、非常に斬新なサービスも提供している。それが、サブスクリプション型のシューズのリサイクルプログラム、「サイクロン」だ。
「現在サイクロンで展開しているのが、クラウドネオというランニングシューズです。約6ヵ月ごとに新しいシューズと交換することが可能で、新しいシューズが届いたら古いシューズを返却してもらい、リサイクルしてクラウドネオの材料にするという仕組みです」オン・ジャパンPRの前原靖子さんは話す。
サステナブルと高性能を両立
驚くべきは、リサイクル効率のよさ。アッパーにはトウゴマの種子から抽出したヒマシ油からつくられた特殊な素材が使われており、100%バイオベースでありながら、耐久性にも優れている。また無染色なため環境負荷は小さい。
ボトムユニットに使われているのはPebaxと呼ばれる高性能ポリアミド。部分的にアッパーと同じ原料が使われており、アッパーとボトムユニットをまとめてリサイクルすることが可能だという。複雑な分離作業が不要なため効率がよく、廃棄物も生まれない。非常に効率的なリサイクルプログラムなのだ。
「トウゴマは、乾燥地域で栽培することができるので、農地を奪ったり森林を破壊することがなく、他のバイオベースの素材と比較してもサステナブルだと言えるんです」
もちろん、機能面での妥協はない。環境に優しいとはいえ、ランナーを満足させることができなければ、サブスクリプションは成り立たないからだ。
「クッション性、反発性は十分にありますし、約600㎞を走る耐久性も備えています。シューズとしての性能も、非常に高いんですよ」
クラウドネオ/Cloudneo
アッパーもソールも余すところなくリサイクルされ、新しいシューズをつくる原材料になる。100%バイオベースの素材でつくられており、環境負荷は非常に小さい。また、クラウドネオ用に設計された「クラウドテック®」は2層構造で、クッション性、反発性、安定性をしっかりと備えている。月額¥3,380(オン・ジャパン)
問い合わせ
オン・ジャパン TEL:050-3196-4189