FASHION

2021.11.12

色の法則を解説!コート着こなし指南【オーバーシルエット編】

男の生き様が表れるコートには、人生を物語るに足る強い存在感がある。ゆえに合わせるアイテムは色調を統一し、控えめにまとめるのが好バランスだ。そこで旬のコートにベストマッチな色選びと着こなしを、ゲーテファッションディレクターの島田明が指南する。

男を物語るコート着こなし指南

OVER SILHOUETTE × CAMEL COLOR

「オーバーサイズシルエットは現在のトレンドを象徴する流れであり、それが最も表れているのがコートです。その発祥はストリートであり、子供っぽく見えがちですが、成熟した男性こそ似合うキャメルカラーを合わせれば大人らしく採り入れられます。落ち着きのあるエレガントな色調により、若作りしているように見えないのが利点です」

OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH™/オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™

OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH™

コート¥264,000(オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™/イーストランド TEL:03-6231-2970) シャツ¥4,290(原宿シカゴ TEL:03-5414-5107) セーター¥53,900(ラルディーニ/トヨダトレーディング プレスルーム TEL:03-5350-5567) パンツ¥31,900(ジェルマーノ/バインド ピーアール TEL:03-6416-0441) ソックス¥1,100(タビオ メン/タビオ TEL:0120-315-924) スニーカー¥126,500(ピエール アルディ/ピエール アルディ 東京 TEL:03-6721-6809)

エッジィになりすぎないのが大人がモードを愉しむための秘訣
「オーバーサイズシルエットに加え、オフ-ホワイト™の新しいコートは全体に中綿が凝らされ、そのボリューム感が独創的なモードテイストを放っています。ここでこなれた風合いのキャメルカラーのスエードシャツを合わせることで、エッジィになりすぎず大人らしく着こなせるはず。さらにベージュのニットタートルをレイヤードしてグラデーションを作れば、よりナチュラルなこなれ感が演出できます」

HEVO/イーヴォ

HEVO

コート¥132,000(イーヴォ)、ジャケット¥64,900、パンツ¥31,900(ともにチルコロ1901)、ポロシャツ¥42,900(ラルディーニ/すべてトヨダトレーディング プレスルーム TEL:03-5350-5567) スカーフ¥15,400(ニードルズ/エンジニアド ガーメンツ TEL:03-6419-1798) 靴¥74,800(パラブーツ/パラブーツ青山店 TEL:03-5766-6688)

大人が着やすいクラシックとモードのさじ加減
「イタリアのコート&アウター専業ブランドのイーヴォは、クラシックとモードがバランスよく融合したコートを得意としています。ウィンドウペーンのアルスターコートも一見クラシックですが、オーバーサイズのシルエットはモードな佇まい。とはいえクラシックと相性がいいので、コーデュロイのセットアップスーツやニットポロなど旬のクラシックアイテムを用い、大人らしくまとめます」

JIL SANDER/ジル サンダー

JIL SANDER

コート¥366,300、スニーカー¥88,000(ともにジル サンダー バイ ルーシー アンド ルーク・メイヤー/ジルサンダージャパン TEL:0120-919-256) セーター¥4,290、パンツ¥4,290(ともに原宿シカゴ TEL:03-5414-5107) ソックス¥770(タビオ メン/タビオ TEL:0120-315-924) シャツはスタイリスト私物

過去と未来が交差する古着とモードの共演
「バルカラーとトレンチを融合させたようなデザインに、オーバーサイズのシルエットがハリのあるブラックのウール地で際立つジルサンダーのコート。エッジの利いたモードテイスト溢れる1着であり、こなれた無名性のある古着でコーディネイトするのが正解です。きめすぎないリラックスした雰囲気で着こなせ、コートの存在感もほどよく引き立ちます。過去でも未来でもないイメージも新鮮です」

FENDI/フェンディ

FENDI

コート¥825,000、セーター¥101,200、その他は参考商品(すべてフェンディ/フェンディ ジャパン TEL:03-3514-6187)

存在感のあるモードテイストを醸すデフォルメ効果
「フェンディが今季提案するコートはトレンチ風で一見クラシック。ですが、オーバーサイズのシルエットをはじめ、ラウンドした大きめのフラップやエポーレット、袖口の大きなゴールドバックルなどのディテールにモードが漂います。そのデフォルメ感に合わせ、キャメルカラー基調のワイドピッチボーダーニットやワイドパンツが好相性です。また随所の白による抜け感で、バランスを整えます」

 

AKIRA SHIMADA
1963年東京都生まれ。雑誌『MEN’S CLUB』にて編集者としてキャリアをスタート。その後、雑誌『LEON』で編集長代理、『Esquire』でファッションディレクターを経て、2011年より小誌ファッションディレクターに就任。現在、Patrick CoxやHEADなど国内外のブランドのディレクターも務めている。

DIRECTION=島田 明

TEXT=竹石安宏(シティライツ)

PHOTOGRAPH=人物:前田 晃(MAETTICO)、静物:杉山節夫

STYLING=久保コウヘイ

HAIR&MAKE-UP=YASU(MØ)

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