グループ16人の個性を引きだして、一年にわたり書籍化する大型プロジェクト「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」。連載第2回目は、『THE RAMPAGE うちなーぐちかるた』をリリースしたうちなーんちゅメンバー、神谷健太と与那嶺瑠唯に沖縄の“黄金言葉(くがにくとぅば)”について聞いた。沖縄に住む人々の日常のなかに深く根づいており、次世代にも受け継いでいきたい美しい言葉の数々を紹介する。
進むべき道を照らす沖縄の“黄金言葉”
沖縄に生まれた同い年のふたり。同じ高校に通い、ダンスを愛し、ともにエンタテインメントを志した。THE RAMPAGEのパフォーマーとして東京で活躍する今も、沖縄への愛は忘れない。なかでも故郷の“言葉”は、ふたりにとっての人生訓だ。
「沖縄の言葉“うちなーぐち”は、自分の想いを素直に伝えられるものが多い。僕は特に『いちゃりばちょーでー』という言葉が好きで、大人になった今もこの精神で生きています。SNSやインターネットが普及した時代だからこそ、実際に会った人とのつながりを大切にしたいと思っています」(神谷)
「うちなーぐちは語尾を伸ばした柔らかい印象や、言葉の響きが独特。『ぬちぐすい』のように幸せな時に使う言葉や、ポジティブなものも多い。スマホやパソコンの中に『ぬちぐすい』はありません。自分の目で見て、自分の手で触れる、という幸せな体験をこれからの世代も重ねていってほしい」(与那嶺)
長い歴史とともに生まれた沖縄の“黄金言葉”。豊かな心を表す人生の指針として、これからも継承を続けていく。
うちなーぐちが示す沖縄の心と生き方
いちゃりばちょーでー
「一度会えばみんな兄弟」「一度知り合えば、それは血のつながりがあるような仲。そこに何の隔たりもない」という“ワンネス精神”を表現する美しい言葉です。(与那嶺)
人と人との出会い、支え合いを大切にしている沖縄ならではの文化を象徴しています。(神谷)
なんくるないさ
全国的に有名な「なるようになる」という意味です。楽観的な意味合いだけではなく実は、「正しい道をまっすぐに努力して進めば、いつかよい日が来る」という深い教えがあります。いずれにしろ、ポジティブになれる言葉ですよね。(与那嶺)
ぬちどぅたから
「命こそ宝」。人それぞれの考え方がありますが、僕は明石家さんまさんの名言、「生きているだけで丸儲け」と同じような意味で捉えています。逆境にあっても、生きているだけで幸せなことなんだ、と。(神谷)
ぬちぐすい
「命の薬」「心の薬」という意味で、美味しいものを食べた時やキレイな景色を見た時に使う言葉。心が癒やされたり感動したりすると、心にそれがじわーっと染みこむ。そんな「ぬちぐすいな経験」を沖縄でたくさんしてほしいです。(与那嶺)
いじのいんじらー てぃーひき てぃーぬいんじらー いじひき
直訳すると「腹が立ったら手をおさめ、手が出そうになったら怒りをおさめなさい」。沖縄の子供たちは昔からそんなふうに教えられていました。(神谷)
『 THE RAMPAGE うちなーぐちかるた』ハイサイコンビの想い出ガイドブック付き
神谷健太(THE RAMPAGE)、与那嶺瑠唯(THE RAMPAGE)著 幻冬舎¥3,300
THE RAMPAGE 16人が登場する取り札46枚と、メンバーエピソードを沖縄方言に変換した読み札46枚。付属のガイドブックでは「ハイサイコンビ」と呼ばれる神谷&与那嶺の想い出スポットを紹介している。
THE RAMPAGE
「RAMPAGE=暴れ回る」の意味を持つ16人組ダンス&ボーカルグループ。2017年1月25日に1stシングル「Lightning」にてメジャーデビュー。2024年9月11日(水)、12日(木)には東京ドームでのライヴ開催が決定している。