ENTERTAINMENT

2022.06.07

Suchmosのベーシスト、HSUが制作した最初で最後の作品、Haruy『MAO』

HSUの生前最後のレコーディング音源を収録

心地よくチルなムードと絶妙なグルーヴ感を持った楽曲に、シルキーな歌声が響く。東京を拠点に活動する2000年生まれの女性シンガーソングライター、Haruy(ハリー)によるデビューEP。洒脱なセンスを感じさせるそのヴォーカルだけでなく、ベースラインにも注目の一作だ。

本作は昨年10月に急逝したSuchmosのベーシスト、HSUことHayata Kosugiがプロデューサーとして制作した最初で最後の作品。Suchmos活動休止後もVaundyなどさまざまなアーティストのサポートをつとめ、自身のプロジェクトでの楽曲制作に取り組んできた。そのなかで気鋭の3ピースバンドTastyのベース・ボーカルとしても活動するHaruyと出会い、彼女が歌うことをイメージして書き下ろした「Swimmer」をきっかけに共同制作をスタート。ダンサブルなシティポップの「Swimmer」、ダウンテンポのR&Bバラード「Lovely」などのEP収録曲でもベースはもちろんHSUがプレイ。彼の生前最後のレコーディング音源だ。瑞々しいメロディと壮大な曲調を持つエレクトロナンバーの「Ryan」も印象的。HSUから次世代を担うHaruyへ、卓越した音楽センスのバトンが渡されていることを感じる。

@Ken Oshima

@Ken Oshima

MAO

Haruy『MAO』
SPACE SHOWER MUSIC デビューEPはSuchmosのHSUことHayata Kosugiをプロデューサーに迎えた一作。瑞々しい歌声とチルな曲調、グルーヴィーなベースラインが気持ちいい。

Tomonori Shiba
音楽ジャーナリスト。音楽やカルチャー分野を中心に幅広く記事執筆を手がける。著書に『ヒットの崩壊』『平成のヒット曲』などがある。

TEXT=柴 那典

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