2021年11月10日にデビュー11周年を迎え、また新たなスタートをきった国民的グループ「三代目 J SOUL BROTHERS」。彼らを追い続けてきたGOETHEから誕生する『三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE OFFICIAL VISUAL BOOK』は、50点以上に及ぶ未使用写真や未公開インタビューを掲載。本書のオリジナルコンテンツのために行った新たな取材によるアナザーストーリーを特別に公開!
「僕らにいい曲をください!!! 僕らは絶対頑張るんで!!!」
本書では、未公開インタビューなどの他に「拝啓、三代目JSBの7人」と題したオリジナルコンテンツを掲載する。メンバー7人の活動を縁の下から支えるクリエイターたちが登場。その企画にて、東京とアメリカ・アトランタをオンラインで繋いで取材に協力してくれたのが、デビュー当時から数々の楽曲制作に携わる音楽プロデューサーのT.Kuraとmichicoだ。
T.Kuraが東京在住、michicoはアトランタ在住。ひとりずつ取材を行うことも検討したが、ふたりは共同制作者であるため、やはり同時に話を聞かなければ意味がない。編集部と互いのスケジュールを調整し、昨年12月10日の日本時間15時(アトランタ深夜1時)から取材に応じてくれた。
ふたりは、これまで三代目JSBのみならずLDHの数々の楽曲も担当。特にEXILE HIROとの付き合いは長く、初代JSBから制作現場で密にかかわり、2010年にはEXILE「I Wish For You」で第52回日本レコード大賞受賞。その後も、所属メンバーたちに対して、ことあるごとにエンターテインメント業界の先輩として寄り添ってきた。三代目JSBの7人に対しても、デビュー前から成長を見守り、「Japanese Soul Brothers」「Welcome to TOKYO」などのレコーディングを通じて、数々のアドバイスやエールを送ってきた。
約1時間半にわたって行われた今回の取材。たくさんのエピソードを披露してくれたのだが、編集部が最も衝撃を受けた三代目JSBがまだスターダムにのし上がる前の若かりし頃のエピソードである。本書でも触れているが、2人の言葉をここにそのまま掲載したい。
T.Kura 「いまだに印象的で覚えていることがあります。EXILE TRIBEの楽屋にmichicoと挨拶に回っていた時に、まだデビューして数年後でメガヒットを飛ばしていない頃の三代目のメンバーが来て、いきなり廊下で私たちの前に立ちふさがって「僕らにいい曲をください!!! 僕らは絶対頑張るんで!!!」と言われたんです。これまで、アーティストに直接そんなことを言われたことなんてなかった。それぐらい真摯だったし、自分たちがこうなりたいというのがあったんでしょうね、きっと。本人たちが覚えているかはわからないですけど、いまだに忘れられないですね」
michico 「あの時、彼らは頭を深々と下げて、まっすぐこっちを見つめてね。そんな行動を当時の彼らができたのは、常に自分を絶対捨てなかったからだと思うんです。LDHの方々って"俺よ、もっとモテろ"みたいなところから始まっているじゃないですか。中学生、高校生としてモテてきただろうけど、アーティストになったのであれば、モテることが仕事になってきますからね。自らのなかに潜むアートを磨かないと、スターにはなれないし、モテることもできない。三代目はそれを常に体現しているグループだし、あの時の気持ちを忘れず、自分のことを信じ切れば、今後も彼らの成長は止まらないと思います」
T.Kura 「最初からそういう人たちなんですよ。そしていまだに。そもそもLDHのメンバーは、自分たちが"社員"という考えを常に持っている。自分たちひとりひとりが得意なことを頑張って最終的に集結する、みたいな。そういう根本的な形はHIROさんの存在だと思うんですよね。"絶対負けねえ"みたいなあの精神が根付いている」
スターになることを貪欲に追い求め、実際にスターダムを掴んだ7人。音楽業界の重鎮ともいえる存在に対しても、真摯に自分たちの思いをぶつけられるその真っすぐな精神こそ、三代目JSBが日本を代表するグループとなれた最大の要因だと、ふたりの取材を通して確信した。
T.Kura
数々の国内トップアーティストを手がけるほか1996年にプロデュースしたエリーシャ・ラヴァーンの「Say Yeah!」が英国『Blues&Soul』誌シングルチャートで1位に。
michico
1999年から米アトランタに在住。音楽プロデューサーとして活動。共同制作者T.Kuraとともに2010年にEXILE「I Wish For You」で第52回日本レコード大賞受賞。
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