デビュー曲「ドライバーズ・ライセンス」は記録的ヒットに
今年最注目のニューカマーだ。今年1月のデビュー曲「ドライバーズ・ライセンス」が全米・全英チャートで8週連続1位という記録的ヒットとなったオリヴィア・ロドリゴが、同曲を含むデビューアルバム『サワー』をリリースした。
一昨年に16歳でディズニープラスのドラマ『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』の主役に抜擢された彼女。女優としての知名度もさることながら、ヒットの最大の要因となったのは、テイラー・スウィフトへの憧れを公言し、テイラーからも絶賛されている彼女のシンガー・ソングライターとしての才能だろう。
歌詞の作風も初期のテイラー・スウィフトを彷彿とさせるリアルな恋愛ドキュメントが中心だ。運転免許証をとったばかりでの失恋の切なさを抱えたドライブを歌う「ドライバーズ・ライセンス」、別れた相手が新しい恋人に同じことを繰り返してると歌う「デジャヴ」など、彼女自身の実体験をもとにしたシングル曲からは、ドラマで共演したジョシュア・バセット、サブリナ・カーペンターとの三角関係も噂されてきた。
アルバムも甘酸っぱい恋の感情がキーになっている。大きなセンセーションを巻き起こす1枚になりそうだ。
Tomonori Shiba
音楽ジャーナリスト。ロッキング・オンを経て独立。音楽やサブカル分野を中心に幅広く記事執筆を手がける。著書に『ヒットの崩壊』『渋谷音楽図鑑』がある。