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2025.03.28

キャデラック初のフルEV「リリック」が照らす未来

2025年3月、都内某所でお披露目されたキャデラック初のミドルサイズフルEV「リリック」。それに際し、本国から来日したボードメンバーを直撃。国内市場におけるキャデラックの電動化戦略、そして今後のブランド拡張は?

キャデラック初のフルEV「リリック」
左からゼネラルモーターズ・ジャパン代表取締役社長 若松格氏、グローバル・キャデラック バイス・プレジデント ジョン・ロス氏、GMアジア・パシフィック プレジデント&マネージングディレクター ヘクター・ヴィラレアル氏。

キャデラックがリリックで紡ぐもの

2025年3月7日、キャデラック(ゼネラルモーターズ・ジャパン)はブランド初のバッテリーEV「LYRIQ(リリック)」を発表した。

120年以上の歴史をもつラグジュアリーブランド、キャデラック。そのなかでも「リリック」は、新時代のラグジュアリーと独自性を追求しつつも、排ガスゼロを実現するために生まれた、キャデラックブランドの未来を切りひらく重要なモデルである。

キャデラック初のフルEV「リリック」
報道陣向けの発表会ではアンヴェールイベントが行われ、ナイトパーティには多くのVIPが参加した。

キャデラックの北米市場におけるバッテリーEV販売は、2024年に約16万台のセールスを達成。これは対前年比+8.8%、2016年以来の最高記録となっている。

このジャパンプレミアに合わせて、本国からグローバル・キャデラック バイス・プレジデントのジョン・ロス氏が来日。そしてバッテリーEVのセールス状況についてこのように話す。

「リリックはこの日本市場にさきがけて約2年前から世界中で販売を開始しており、アメリカ車として初めてドイツでラグジュアリー・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、世界的に高い評価を得ています。2024年の米国市場において、ラグジュアリーEVセグメントで販売台数第1位、29の州で第1位を獲得しています。現在、キャデラックの販売における約27%をBEVが占めており、米国では新規顧客成約率76%を達成するなど、若くて魅力的な顧客層に支持されています」

キャデラック初のフルEV「リリック」
キャデラックとしては12年ぶりとなる全車右ハンドル仕様を設定。

さらに今後はBEVの新型モデルを広く展開していくという。

「リリックを皮切りにVISTIQ(ヴィスティック)やOPTIQ(オプティック)といったニューモデルも導入予定です。これらはすべて日本市場にあった右ハンドル仕様を用意し、ポートフォリオを拡大し続けます」

左から「エスカレード」に次ぐ、全長5000mm超の3列シート大型SUV「ヴィスティック」。そしてリリックよりもコンパクトなミドルサイズクラスの「オプティック」。いずれもバッテリーEVで順次日本市場に導入していく。
左から「エスカレード」に次ぐ、全長5000mm超の3列シート大型SUV「ヴィスティック」。そしてリリックよりもコンパクトなミドルサイズクラスの「オプティック」。いずれもバッテリーEVで順次日本市場に導入していく。

ちなみにLYRIQをはじめ、VISTIQやOPTIQの車名に共通する「IQ」の由来について尋ねてみる。

「過去に使ってきた車名を踏襲するということにとらわれず、1つのメッセージを発信したいと考えました。インテリジェントでイノベーションに富み、そして洗練されたドライビング体験を提供するというメッセージです。そこでそれぞれの車名にインテリジェントドライビングを意味する“IQ”というワードを取り入れています。これらはお客様に対してエモーショナルな繋がりをもたらすものとなり、それと同時に弊社のデザイナーにインスピレーションを与えるような名称となりました」

かくしてリリックは、新世代のキャデラックデザインを採用したフロントフェイスをはじめ、流麗なサイドシルエット、そしてリアには往年のキャデラックを彷彿とさせるデザイン要素を盛り込むなど、優雅かつスポーティなプロポーションを創出している。

時を同じくして、アジア・パシフィック プレジデント&マネージングディレクター ヘクター・ヴィラレアル氏も来日していた。キャデラックではいまアジアパシフィック部門の強化に取り組んでおり、各国の事情に合わせて右ハンドルモデルを積極的に展開しているという。

「例えば日本と同じ右ハンドルを採用するオーストラリアやニュージーランドでも、すでにリリックを発売しており、オプティックやヴィスティックの導入アナウンスに関する最新情報についても本日、日本と同時に発表しました。アジア太平洋地域における類似点や相違点を見ながら、各国のベストプラクティスを共有していきたいという思いがあります。それをもとにお客様に対してたぐいまれなカスタマーエクスペリエンスをご提供できると考えております」

キャデラックでは、リリックの日本導入のタイミングで新たなセールス方法を導入するという。“エージェントモデル”と呼ばれるそれについてゼネラルモーターズ・ジャパン代表取締役社長の若松格氏が続ける。

ゼネラルモーターズ・ジャパン代表取締役社長 若松格(わかまつ ただし)氏。
ゼネラルモーターズ・ジャパン代表取締役社長 若松格(わかまつ ただし)氏。2000年にGMインターナショナルプロダクトセンター入社、 2009年GMインターナショナルオペレーションズなどを経て、2016 年にはゼネラルモーターズ・ジャパン代表取締役社長に就任。

「エージェントモデルは、従来の販売方式とは異なる仕組みで、GMジャパンで在庫の中央管理を行い、統一価格で販売するものです。各ディーラーに在庫をもっていただく必要はなく、また価格も一律のため値引き交渉をする必要もありません。お客さまもわずらわしい駆け引きなどをする必要がなくなり、どのディーラーに行っても安心して同じ価格で購入いただくことができるというものです。世界的にインターネットによる自動車販売が進んでいますが、日本では車庫証明にはじまり登録業務や保険やローン、下取りなどディーラーのサービスが必要なシーンもまだまだありますし、アフターサービスも含めたワンストップのカスタマーサービスを提供する、日本独自のエージェントモデルを取り入れて、顧客満足度をさらに高めていきたいと思います」

最後にジョン・ロス氏は力強くこう語った。

「キャデラックのもつイノベーション、そして細部にわたる品質の高さなど、ラグジュアリーなものをお求めの方にとってリリックは最適なものです。実際に触れて乗っていただければ、日本のお客様にもご理解いただけると思っています。私たちは、ラグジュアリー体験がどうあるべきかを、再定義しているところです。そしてキャデラックの伝統を受け継ぎながら、完全電動化の未来を信じつつ、推進していきます」

問い合わせ
キャデラック/GMジャパン・カスタマーセンター TEL:0120-711-276

TEXT=藤野太一 EDIT=ダニエル利樹

PHOTOGRAPH=古谷勝(chabeck)、GMジャパン

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