1750年創業の老舗の酒蔵が、新しいアプローチによる新感覚の蒸溜酒をリリースした。組んだのはフランス料理界の重鎮、アラン・デュカス氏だ。【特集 ニッポンのSAKE】
フレンチの巨匠と老舗酒蔵の新コラボ
世界にその名を轟かせるフレンチの巨匠、アラン・デュカス氏が2021年にリリースした「アラン・デュカス スパークリング サケ」に続き、再び銘酒「七賢」で知られる老舗蔵元の山梨銘醸とコラボ。共同で開発した新作「アラン・デュカス・サステナブル・スピリッツ」を発表した。
このスピリッツは、日本酒の搾り粕である酒粕に含まれたアルコールを蒸溜することで焼酎を取得した後、同じ地元のサントリー白州蒸溜所のウイスキー樽で熟成させた蒸溜酒だ。
その味わいは清涼感溢れる吟醸香がありながらも、熟成感とまろやかさが特徴。また蒸溜後の酒粕は甲州牛への飼料として使用し、堆肥は田んぼへ送られる。この白州の地を巡る循環型システムは、老舗の造り酒蔵として、地元の名水を守るために考えられた持続可能なプロジェクトなのである。
実際にフランスから山梨、白州の名水の源である甲斐駒ヶ岳の麓にある蔵元を訪れたアラン・デュカス氏は「今回のコラボレーションは何よりも人、尊敬、そして職人技の物語です」とコメントした。
なお、この特別なスピリッツは2023年12月1日から入手可能。これからの季節の贈り物や手土産にうってつけの逸品だ。
この記事はGOETHE 2024年1月号「総力特集: ニッポンのSAKE」に掲載。▶︎▶︎購入はこちら ▶︎▶︎特集のみ購入(¥499)はこちら