GOURMET

2020.06.23

リストランテ イル・ピアット|奥沢のイタリアン。見城 徹が42年通う進化し続ける老舗

毎年恒例のゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」。今回も秋元 康さん、小山薫堂さん、中田英寿さん、見城 徹の食を愛する4兄弟が集結、ここ1年のお薦めのレストラン(全52店)を教えてもらった。44店目は、「予約が取れなくなることを恐れて、ゲーテイストに出さなかった」と見城がいうリストランテ。

リストランテ イル・ピアット

長年にわたり各界の美食家に愛され続ける名店

「青山に数年間だけ存在した『キャンティ 青山店』出身の平野健三シェフの店。マダムの朋子さんがサービスだけでなくキッチンも手伝うおしどり夫婦ぶりも微笑ましい」と見城。

『キャンティ 青山店』は、VANの創業者・石津謙介氏や昭和期を代表するグラフィックデザイナー・田中一光氏など当時の新進気鋭の才能が集う店として知られていた。しかし、先輩スタッフと喧嘩した平野氏が辞職して間もなく閉店したという。

「平野さんの腕がずば抜けていたんだね。独立して開いたこの店に42年通い続けている」

予約が取れなくなることを恐れて、今までゲーテイストに出さなかったという。

「若い時は喧嘩もしたけど、お互い丸くなったね」と笑う平野氏。「シェフは気難しく見えるが、裏表のないナイスガイ。喧嘩した時は“二度と行くもんか”って思うんだけど、ウニのプリンやスパゲティの数々、裏メニューのピラフなどここでしか食べられない味ばかりで。悔しいけどすぐに恋しくなってしまうんだ」という惚れこみよう。

見城だけでなく、石原慎太郎氏、王 貞治氏、渡 哲也氏、石田純一氏などなどこの店をこよなく愛する著名人を挙げればきりがない。

「素材の厳選ももちろんだが、下ごしらえも丁寧。フレンチの技術も駆使しながらキッチンで鍋を振る姿は凛々しく、温度の捉え方も的確で、いつも完璧」

75歳には見えない若々しさ、キレのいい仕事ぶりに惚れ惚れ。

「変わらない味、というよりも、今なお進化している。リスペクトしかないよね」

「ウニのプリン」

「ウニのプリン」¥1,500。熱々のコンソメにじゅんさいと吉野葛で寄せたウニの冷たいプリンが。

「マッシュルームと牛の生ハム(グリッソ)サラダ」

「マッシュルームと牛の生ハム(グリッソ)サラダ」¥2,800。

「平目のカレー風味」

「平目のカレー風味」¥3,000~3,400。フレンチの手法も駆使。

「スパゲティ・ボンゴレ」

「スパゲティ・ボンゴレ」¥1,800前後。大粒の身を殻から外して大葉と和える。あさりのシーズンのみの限定メニュー。※すべて仕入れ価格により変動あり。

平野氏とマダムの朋子さん。

平野氏とマダムの朋子さん。ふたりの掛け合いも楽しい。

日本初ではないかといわれるオープンキッチンのカウンターがメイン。

日本初ではないかといわれるオープンキッチンのカウンターがメイン。半個室のテーブル席もあり。

Ristorante Il Piatto
住所:東京都世田谷区奥沢5-14-31
TEL:03-3724-8996
営業時間:18:00~
休業日:不定
座席数:カウンター10席、テーブル6席、個室なし

※現在、レストランの営業時間、休業日など記載の情報と異なる場合があります。ご来店時は事前に店舗へご確認ください。

TEXT=藤田実子

PHOTOGRAPH=土居麻紀子

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