毎年恒例のゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」。今回も秋元 康さん、小山薫堂さん、中田英寿さん、見城 徹の食を愛する4兄弟が集結、ここ1年のお薦めのレストラン(全52店)を教えてもらった。 7店目は、Jリーグの練習生から小学校の教師を経てシェフになり、コロナ禍の中さまざまな活動で今もっとも注目を集める鳥羽周作シェフのレストラン。
ハートも喋りも熱い異色のシェフ
――料理人の父を持ち、幼少期から料理好きだった鳥羽周作シェフ。32歳で料理界に入り、『ディリット』、『フロリレージュ』を経て、2016年に今の店の前身『グリ』の料理長に抜擢された。’18年7月に独立し、店名を『Sio(シオ)』に改名。
見城:薫堂も通っているんでしょ。
小山:はい、『グリ』の時から。
見城:とにかく、鳥羽シェフがパワフルだよね。
小山:「ワンチームで成果を出していこう」みたいなスポーツマンシップにのっとった爽やかなリーダーシップが魅力的ですよね。ラグビーじゃなくて、Jリーグの練習生だったそうですけど。料理人の世界をもっとよくしたいとか、料理で社会を変えたいみたいな思いもすごく強くて。
見城:そうそう。スタッフの誰もが料理を作れる仕組みを考え、多店舗展開を試みている。その手始めが東京・丸の内に出した2号店の『o/sio』。洋食っぽいメニューも多くて、ナポリタンとかコロッケをちょっとモダンに出している。経営者としても注目すべき人物だね。今後の活躍が楽しみだよ。
小山:店のロゴは、くまモンをデザインした水野 学さん、BGMは’70〜’80年代のシティポップをDJの沖野修也さんが編集。カトラリーや食器もお洒落ですよ。
中田:サッカー選手だったというのも興味深いですね。
見城:しかも、サッカー選手を諦めた後、小学校の先生をやって、32歳で一大決心をして料理人の世界に入ったんだ。ヒデが行ったらめちゃくちゃ喜ぶよ。テーブルから離れないで熱く語るんじゃないかな(笑)。
小山:鳥羽シェフ、ハートも喋りも相当熱いですからね(笑)。
秋元:イノベーティブ系なの?
見城:そうだね、フレンチ、イタリアン、和食や洋食の要素もある。いろいろ美味しいところ取りをしながらも、コースとしてちゃんとまとまっているよ。
小山:スペシャリテの「馬肉のタルタルとビーツ」は視覚的にもインパクトがありました。ありそうでなかったと感じる料理が多いですね。
見城:ロジカルに考え、「絶対に美味しい」を突き詰めて、自信を持って提供しているよね。
小山:ワインやノンアルコールドリンクのペアリングも楽しい。
見城:値段を含めて誰もが楽しめる店づくり。素晴らしいね。
シオ
住所:東京都渋谷区上原1-35-3
TEL:03-6804-7607
営業時間:17:00~23:00(L.O.21:00)/土曜・日曜・祝日のみランチあり
休業日:水曜・不定休あり
座席数:18席、個室なし
料金:コースはランチ ¥7,000、ディナー ¥10,000~
http://sio-yoyogiuehara.com/
※現在、レストランの営業時間、休業日など記載の情報と異なる場合があります。ご来店時は事前に店舗へご確認ください。