仕事に励む多忙な大人こそ、適度な息抜きと刺激が必要だ。地方都市に、郊外に、あるいは彼方の山奥に最善策はある。堪能すべき至高の美味を求めて。いざ、足を運ばん!
新たな"賑わい"を創出していく
「僕にとって、まるきんは人生の記憶の栞みたいなもので、その栞を手繰れば、当時の思い出が蘇る。閉店したと聞いた時には、寂しさもありましたが危機感を持ったんです」
実家近くのたい焼き屋。小山薫堂氏にとって、幼少時から行きつけだった人生最初の馴染みの店。「同級生の高松聖司君とまるきん話をしていたら、自分のなかにあったふるさとへの愛が湧き上がってきて、よし、復活させよう!と決意したんです」
閉店は逆にチャンスだと小山氏は捉えた。復活することで物語が生まれる。それは寂れていく一方の商店街の集客につながるだけでなく、天草の人たちの自信にもつながると考えた。
「かつての賑わいを目指すのではなく、今の時代に合った賑わいを創出していきたいですね。いずれ、この復活劇を本にして、映画にして……」
小山氏の妄想は広がる。「店主は同級生の高松君。『仕事辞めたから』と家族にも事後報告だったんですよ。それには流石に驚きましたよね(笑)」
Marukin
TEL:0969-22-2727
住所:熊本県天草市中央新町11-10
営業時間:10:00~18:00
休み:水曜
座席数:16席