男性にとって数少ないアクセサリーでもある腕時計。だからこそ、時計選びには個性とともに語れる"ストーリー"も腕元に纏いたい!
考え抜かれたディテールは"ツール"の証
飛行機の発明とともに誕生し、航空技術の進化と歩みを合わせるように発展してきたパイロットウォッチは、何よりも機能的な"計器"だった。
IWCでは1936年に「スペシャル・パイロット・ウォッチ」を製作して以来、伝統としてパイロットウォッチを作り続けている。激しく揺れるコックピットの中でも正確に時間を読み取るためのシンプルなダイヤルデザインや、上下を判断するための12時位置の三角マーカー、あるいはレーダー装置が発する磁気の影響を受けない耐磁性能などは、必要性から生まれた機能であり、現代のパイロットウォッチへと継承されている。
しかし形式めいた特徴だけでは面白みがない。高級時計らしい色気を楽しめるのも、IWCのパイロットウォッチの特徴だ。
今回紹介するふたつのモデルは、どちらもカラーリングで個性を加えた。ひとつは深みのあるグリーンで、もうひとつがホワイト。グリーンはここ数年のトレンドカラーだが、上質な深い色味なので、黒系のブルゾンやライダースジャケットと合わせると、手元に変化が生まれて面白そうだ。一方のホワイトは、そのクリアな色合いが美しい。ダーク系のコーディネイトのなかに、白が入ることで抜け感が生まれるだろう。どちらのモデルもケース素材は耐傷性に優れるセラミックなので、この美しいカラーリングは、いつまでも維持されることになる。
もちろん、ファッション性だけには終わらない魅力もある。まずこの"トップガン"モデルは2007年のデビュー以来、伝統的にセラミック素材を使ってきている。耐傷性に優れるだけでなく、太陽光の反射が控えめなので視認性を邪魔しないというメリットも大きい。さらにはネーミングも秀逸だ。グリーンモデルは"ウッドランド"という名前だが、これは海軍飛行士の戦闘服の色から生まれたもの。そしてホワイトモデルの"レイク・タホ"は、トップガン(米国海軍戦闘機兵器学校)の近くにある淡水湖「タホ湖」の冬景色からインスピレーションを受けているという。こういった物語性も、時計の魅力を高めるスパイスとなるのだ。
パイロットウォッチは、機能性を追求したツールウォッチである。IWCはその機能性を高める一方で、心躍る物語を加え、審美性の追求にも余念がない。
"美しいツール"は、まさに男が惚れこみ、語れる時計の理想形といえるだろう。
問い合わせ
IWC TEL:0120-05-1868