2021年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる”活きのいい”モデルを厳選!連載第91回は、セイコー プロスペックスの「1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン Save the Ocean 限定モデル」を取り上げる。
新旧のセイコーダイバーズの魅力が凝縮された話題作
今日、世界中に多くのファンを持つセイコーダイバーズの始まりは、セイコーから1965年に発表された国産初のダイバーズウォッチにまで遡る。
その歴史で最も有名なエピソードとして挙がるのが、1966年から'69年にかけて、南極地域観測隊の装備品として4回にわたる寄贈である。これにより過酷な環境下で使用できる性能が実証されたセイコーダイバーズは冒険家や探検家を支えながら多くの信頼を勝ち得てきた。
歴代モデルでも記念碑的な1本として欠かせないのが、'68年に発売されたメカニカルダイバーズだろう。その当時では世界最高水準の精度を持つ10振動の自動巻きムーブメントとワンピース構造のケースは300m防水を備え、別格ともいうべき機能を携えており、今もなおヴィンテージウォッチとして根強い人気がある。
このモデルに新たな輝きを与えた新作が「1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン Save the Ocean 限定モデル」であり、50年の時を経て劇的な進化を遂げている。
現代ならではの仕様として注目すべきは外装の素材使いにある。ケース、ベゼル、リュウズなどに使用されたエバーブリリアントスチールは、最高レベルの耐食性と独特の光沢感がある。風防の内面無反射コーティングを施したデュアルカーブサファイアガラス、インデックスと時分秒針に塗布されたルミブライトによって高い視認性を備えている。
リュウズの設計も大幅な改善が見られ、新たに着脱巻真パイプ構造を採用。リュウズが直接ケースではなく、ねじ溝が切られた専用パーツを介して固定されることで、ケース本体の寿命を飛躍的に伸ばしている。心臓部のムーブメントには、雫石高級時計工房において製造されるダイバーズウォッチ専用のメカニカルキャリバー8L35を搭載するなど、あらゆる機能を大幅に向上させている。
スタイリングにおいてもいくつものこだわりを見せている。1968年のオリジナルモデルにはなかったブルーグラデーションの型打ちダイヤルは、南極の大地を覆う氷床の壮大な景観をイメージしたものだ。
ダイバーズウォッチの顔であるラバーストラップは、'68年当時のオリジナルモデルに使用されていた特徴的な凹凸感を再現しつつ、素材を劣化の少ない強化シリコンに変更。付属されるブルーのファブリックストラップは、長時間の着用にも耐えられる耐久性と、織り方の工夫によって肌触りの良い装着感と上質な雰囲気を兼ね備えている。
気になる発売は2022年1月14日(金)を予定。セイコーダイバーズの新章の幕開けはすぐそこまで迫っている。
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