2021年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる"活きのいい"モデルを厳選する! 連載第47回は、グランドセイコー「シリーズ9」を紹介する。
美しい自然の風景を想起させる唯一無二のダイヤルデザイン
日本発のグローバルな高級時計ブランドとして世界的な評価を得ているグランドセイコーから、1967年に誕生した初代「44GS」のデザインコードを継承するヘリテージコレクションの新シリーズ「シリーズ9」が、今春から始動するというニュースが届いた。
記念すべき第一弾として登場した「SLGH005」は、次世代メカニカルキャリバー9SA5を搭載しつつ、グランドセイコーのブランドフィロソフィーである「THE NATURE OF TIME」を匠の技術で表現した意欲作である。
近年、「3つの心臓」と呼ばれる機械式・スプリングドライブ・クオーツの3種の専用ムーブメントと同様に、グランドセイコーの名を知らしめたのは、ザラツ研磨などの優れた外装技術にある。このモデルでは、「光と陰の間」に美を見出す日本の感性を取り込み、視認性や装着感の進化を促している。
中でも特筆すべきは、 機械式グランドセイコーの製造拠点「グランドセイコースタジオ 雫石」の周辺で見られる大自然からインスピレーションを受けたダイヤルにある。秀峰・岩手山を目の前に望む、北東北屈指のスノーリゾートである岩手県・雫石のすぐ側には、日本有数の白樺の群生地域があり、神秘的な光景に映る白樺林を型打模様と美しい色調で表現した。
同じようにムーブメントには、季節の変化に富んだ雄大な雫石川の流れを想起させる繊細なストライプ模様をあしらった「雫石川仕上げ」を施している。
「定番」の枠ではとどまらない力強いデザインを手に入れたグランドセイコーの躍進に大いに期待したい。3月6日(土)の発売が今から待ち遠しい。
問い合わせ
グランドセイコー専用ダイヤル TEL 0120-302-617