新型コロナウイルスにより、新作発表会が中止や延期を余儀なくされたウォッチシーン。一体新作はどうなるのか!? しかし心配ご無用。主要ブランドからは、新作情報が続々と届いている。そんな中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる“活きのいい”モデルを厳選! 連載第43回は、フランク ミュラーの「ヴァンガード 7デイズ パワーリザーブ スケルトン “グリーン”」を紹介する。
国内初のオンラインブティック開設を記念する限定ウォッチ
2021年1月上旬、フランク ミュラーは国内初のオンラインブティック「FRANCK MULLER e Boutique」を開設した。
こちらのブティックでは厳選された腕時計以外にもブランドの世界観に通じる宝飾品や伝統工芸品などを取り扱っている。
今回のオープンにあたってフランク ミュラーが用意したのが、限定モデル「ヴァンガード 7デイズ パワーリザーブ スケルトン “グリーン”」である。
フランク ミュラー「7デイズ」のシリーズは、機械式時計の本質に根ざした時計製造をモットーに掲げ、2013年から展開がはじまった。
ウォッチメイキングの核となったのが、約168時間(7日間)のパワーリザーブを持つ手巻きムーブメントであった。この機構を開発するためには、第一に大きな置き時計並みの稼働時間を持つ長いゼンマイが必要不可欠であり、これを腕時計用のムーブメントに収めることは決して容易なことではなかった。
フランク ミュラーは難題を解決するために、ゼンマイを収めたツインバレルを横配列ではなく、2階建てに重ねた2重の香箱によって、画期的な巻き上げシステムとスペースの両立を可能にしたCal.1702を開発を試み、成功に至る。
この手巻きムーブメントをさらに発展させたのが、2017年に登場したCal.1740VS。フルオープンにすることでムーブメントのパーツを限界まで削ぎ落とすと同時に、本来であれば裏側に配置される調整針をデザインの一部とした演出は、フランク ミュラーの美観に対するこだわり以外の何物でもない。
これにより誕生したコンプリケーションウォッチこそが、「ヴァンガード 7デイズ パワーリザーブ スケルトン」である。限定モデルの特徴は、フランク ミュラーの腕時計の中でもわずか数%にも満たないカラーダイヤルであること、その中でもより希少なグリーンを採用していることが挙げられる。
なお、このモデルは世界限定15本での販売となるのだが、そのうちの1本である幻のシリアルナンバー「00」がオンラインブティックで限定販売される。これまでフランク ミュラーでは、このナンバーの個体を紹介したことがなく、コレクターズアイテムとしても大きな注目を集めている。
幸せな時を過ごすためのユニークな品々が揃うふたつとないオンラインブティックにぜひ訪ねてみてほしい。
FRANCK MULLER e Boutique:https://www.franckmuller-eboutique.jp/