仕事で成果を出しているのに、上司が変わった途端に評価が下がる。そんな「上司ガチャ」に悩む会社員も少なくないはずだ。評価者によって評価が変わるとき、プレーヤーはどう向き合うべきなのか。5,000社以上が導入する組織マネジメント理論「識学」を提唱する安藤広大氏が解説する。#その他の記事

上司によって評価が変わるのは仕方がない?
【相談】結局、評価は“上司ガチャ”だと感じてしまいます(30代・営業職)
仕事の成果の質や数字には自信があります。でも、上司によって評価が大きく変わると感じています。実際、以前の上司からは常に高い評価をもらっていましたが、異動後の上司からは、プロセスを重視されているのか、評価が伸びません。
結局、評価は誰に当たるかで決まるのではと思ってしまい、頑張る意味がわからなくなるときがあります。上司による評価のブレはどう受け止めるべきでしょうか。また、プレーヤーは「評価者に合わせる」のか、「成果基準を貫く」のか、どちらを優先すべきなのでしょうか?
子どもは親を選べず、家庭環境や遺伝的要素によって人生が左右されることを、運任せのゲームに例えた「親ガチャ」。会社においても、自分では選べない上司によって評価や待遇が左右されるという意味で、「上司ガチャ」という言葉が使われる。
相談者のように、これまでと同じように成果を出していても、上司によって評価が変わってしまう場合、プレーヤーはどう捉えるべきなのだろうか。
「キツい言い方に聞こえるかもしれませんが、まず会社とはそういうものだと捉えるべきです。それはプレーヤーのみならず、経営者の立場でも同じでしょう。これまで売れていたサービスが、市場環境の変化によって売れなくなる。売るためにはどうするかを考えたとき、その環境に合わせた商品をつくらなくてはいけないわけですよね。
必要とされ、評価される相手がマーケットなのか、上司なのかの違いだけで、根本的には同じ。そのときの上司に求められることを実行するのが、プレーヤーの役割なんです」
評価を上げるには、今の上司が求めることを見極める
これまで評価されていたとしても、新しい上司から評価されないのであれば、自分の考え方や仕事の進め方を変える必要もある。そして重要なのが、現在の評価基準がどこにあるのかを見極めることだと、安藤氏はアドバイスする。
「本来、成果目標が数値化されていれば、それにのっとって評価されるはずです。成果を出していても評価されないのであれば、もしかしたら、数値以外の部分に評価のポイントがある可能性があります。
相談者が言うように、やり方を重視する上司なのであれば、同じ成果を出すにしても、結果に至るまでの過程を重視しているのでしょう。今の上司からの評価を上げるためには、これまでとは異なる部分にも重点を置くようにすべきだと思います」
評価はあくまでも人が行うものであり、自己評価とは異なる。自分が頑張ったと思う部分が、必ずしも評価されるとは限らない。だからこそ、今の上司が何を求め、どこを評価基準としているのかを見極め、実行することが重要になる。
安藤広大/Kodai Ando
識学 代表取締役社長。1979年大阪府生まれ。早稲田大学卒業。大学時代はラグビー部に所属し、勝敗と向き合う厳しい環境で4年間を過ごす。NTTドコモ入社後、営業としてキャリアをスタート。上場企業への転職を経てマネジメントに携わるなかで、「人のやる気」や「人間力」に依存する組織運営に限界を感じ、識学と出合う。誤解や錯覚を排した明確なルールと仕組みによるマネジメント理論に強く共感し、事業部の立て直しでその有効性を実証。2015年に株式会社識学を設立し、創業4年足らず(3年11ヵ月)東証グロースに上場。現在は延べ5,000社以上の組織改革を支援している。組織マネジメントに関する著書は『リーダーの仮面』などベストセラー多数。「がんばっている人が、正しく報われる組織を増やしたい」という思いが、識学の根底にある。

