TBS入社1年目で『サンデージャポン』進行役に抜擢されるなど、局アナとして活躍してきた山本里菜さん。2年前にフリーへ転身し、SNSやYouTubeでも存在感を発揮。新たな挑戦を続ける彼女の思いに迫る、インタビュー前編。

「やってみないとわからない」と独立を決意
キュートな笑顔に憂いのある表情、レンズを見つめる真剣なまなざし。さまざまな表情を見せてくれたと思えば、フォトグラファーのリクエストに応え、靴を脱いで裸足で寝転ぶなど、サービス精神旺盛に撮影に臨んでくれたフリーアナウンサーの山本里菜さん。
「アナウンサー時代もプロの方に撮影していただいたことはありますが、こんな風にいろんなカットを撮っていただくのは初めて。素敵な写真ばかりで嬉しい♡」
山本さんはTBS入社1年目にして、日曜朝の長寿バラエティ『サンデージャポン』(通称“サンジャポ”)の進行アシスタントに抜擢された経歴を持つ。進行アシスタントは番組の看板を背負う重要なポジションで、爆笑問題をはじめ芸能界の曲者たちを相手に立ち回らなければならない。歴代にも錚々たる面々が名を連ねるなか、1年目での起用は山本さんの存在感を強く印象づけた。

1994年千葉県生まれ。青山学院大学を卒業し、TBSにアナウンサーとして入社。1年目で『サンデージャポン』のアシスタントに抜擢され、『爆報!THE フライデー』やTBSラジオ『土曜朝6時 木梨の会。』など、人気番組にレギュラー出演した後、2023年10月退社。現在はフリーアナウンサーとして『SUPER GT TACTICS 2025』(J SPORTS)、『THE TRAD 月曜・火曜担当』(TOKYO FM)に出演中。インスタグラムは約27万人のフォロワーを誇る。
▶︎Instagram ▶︎YouTube
その後は“TBSの顔”としてバラエティ番組を中心に活躍し、2023年10月にはフリーアナウンサーに。フリー転身後に開設したInstagramはフォロワー27万人を突破し、テレビの枠を超えてSNSでも影響力を広げている。
「1年目から大きな仕事を任せていただき、TBS在籍中は本当に恵まれていたと思います。ただ、入社7年目くらいから『もっといろんな世界を見てみたい』という気持ちが強くなって。
フリーになった先輩アナウンサーの皆さんが、新しいことに挑戦されてキラキラしている姿に刺激を受けた部分も大きいと思います」
局アナとして人気も実力も十二分ではあったものの、フリーランスとして成功が約束されていたわけではない。安定した職場を離れることに不安や怖さはなかったのだろうか。
「怖さはあまりなかったですね。いろいろ悩んだり、考えたりしていても、やってみないとわからない。だったら思い切って挑戦してみよう。そんな気持ちが強かったんだと思います。
事前に、主人と母には相談していて、主人は全面的に賛成してくれましたが、母からは『せっかく入社したのに辞めるのはもったいない』と言われました。それでも、決心が揺らぐことはなかったですね。私、白黒ハッキリつけたいし、けっこう自分で決めたいタイプなんです」

さらに2025年8月からはYouTubeチャンネル「山本里菜のRINA ROOM」も開設。自身の素顔を積極的に発信している。
「YouTubeは誰にも相談しませんでした。TBS時代に他のアナウンサーと4人でYouTubeチャンネルをやっていたことがあるんですけど、それがすごく楽しくて。
素の自分をけっこう出せて、反響もありましたし、私自身、居心地が良かったんですよね。……お嬢様キャラと思われているみたいですが、わりと体育会系なので(笑)、そのあたりも出していけたらなと思っています」
“ひな壇のゲスト”には、いまだに緊張します
フリーに転身して2年。朝の情報番組『おはリナ!』(TOKYO MX)でメインMCを務めるなど、レギュラー番組を複数抱えるなど順調に活躍の場を広げ、バラエティ番組にゲスト出演する機会も増えた。

局アナ時代はバラエティ番組を多く担当していただけにお手のものかと思いきや、「ひな壇はいまだに緊張します」と苦笑する。その理由は、アナウンサーとして進行役を務めるのとゲストとしてひな壇に座るのとでは、求められるものがまったく違うからだ。
「局アナはしゃべっていても画面に映っていないことがけっこうあるんですよ。でも、ひな壇で話を振られると、全カメラが自分に向いていて、周りの人もじっと耳を傾けてくださる。『私が何を話すか、みんなが注目している』と思うと、頭が真っ白になってしまうというか。
だから、ひな壇に上がる時は、『私はアナウンサーじゃない!』と自分に言い聞かせています。それくらいでないと、その場の空気に飲み込まれてしまうので。……まだまだ思うような“爪痕”は残せていないんですけどね(苦笑)」

アナウンサーとひな壇ゲスト、両方の経験を重ねることで、それぞれのやりがいを実感しているという。
「アナウンサーは自分が主役になるのではなく、相対する人の良さを引き出すのが仕事。そう思っているので、私がした質問によって、その方の魅力が伝わるような答えを引き出せた時は、『やった!』って嬉しくなります。
逆に、ひな壇のゲストのようなタレント的な立ち位置の場合は、自分が発した言葉でスタジオが沸いてくれると、ものすごく気持ちがいい!
ただ、どちらも、『事前にしっかり準備をする』ことが必要という点は共通していますね。取り上げるテーマについて事前に調べるなどきちんと準備をしておけば、不安なく臨めますし、その場を楽しむことができますから。これはすべての仕事において言えることのような気がします」
新たなフィールドでのチャレンジを楽しんでいる山本さんだが、プライベートもまた然り。インタビュー後編では、4年前から始めたゴルフなど、プライベートに迫る。

<衣装クレジット>トップス¥14,300、スカート¥18,700(ともにアニュアンス anuans.com) イヤーカフ¥13,200、ネックレス¥58,300、バングル¥45,100、左手リング¥9,900、右手リング¥11,000(すべてココシュニック オンキッチュ/ココシュニック TEL:03-4513-5140) 靴はスタイリスト私物。