日本でも活躍する韓国出身の俳優、オク・テギョンが東京で行われたパネライの新作発表イベントに登場。ひと目見た時からその時計に魅了されてきたという。【特集 100年後も受け継ぎたい高級腕時計】

1988年韓国生まれ。13歳の時にアメリカに移住したが、韓国に戻り2008年に2PMのメンバーとしてデビュー。音楽活動以外にも俳優やバラエティ番組などでも活躍している。映画『グランメゾン・パリ』にも出演して話題となった。
パネライはブレない軸がある。自分もそうありたい
音楽活動はもちろん、俳優として本国のみならず日本のドラマでも活躍。さらにはテレビ番組の司会者まで軽やかにこなすのが、韓国のボーイズグループ2PMのメンバー、オク・テギョンだ。
国境を飛び越えて多忙な日々を送るが、そんなテギョンが日々の相棒として愛用しているのがパネライの時計。パネライというブランドに出合ったのは幼少期で、家族とイタリアのローマへ旅行に行った際に街で見かけ、ひと目見て心に残ったと話す。
「子供の頃の僕にとって時計は、“力の象徴”。日本のヒーローでは、変身する時に時計を使う仮面ライダーがいますよね。そういうイメージ。年齢を重ねるにつれて、徐々に時計が持つラグジュアリーな魅力も理解するようになりました。つまり僕にとって時計は、力の象徴でありラグジュアリーでもある。パネライはそれを兼ね備えている時計だと思うんです」

パネライといえば、1930年代にイタリアの特殊潜水部隊のために生まれたタフウォッチとしての歴史を持つ。その一方で、均整の取れたケースのプロポーションや機能を美しくデザインしたリューズプロテクター、絶妙な色使いなど、イタリアンラグジュアリーを表現するブランドとしても知られている。
「長い歴史から醸成された上品なクラシックさと、軍用時計をルーツとするパワフルさ。パネライを身につけるたびにその両方を感じて、力をもらえる感じがするんです」
パネライの奥深い魅力は、イタリアでデザインされ、スイスで時計が製造されるという多様さが醸しだすものかもしれない。しかし、もちろん“軸”がないわけではない。むしろタフウォッチという絶対的にブレない軸があるからこそ、さまざまな違いを表現できるのだ。
例えば、2025年の看板モデルである「ルミノール マリーナ」は新しい薄型ムーブメントによってケースを再設計し、500m防水も実現。スタイルを変えずともディテールを着実に進化させている。
「私は歌手としてステージに上がり、俳優として新しいキャラクターを表現する。ともすると“自分は何者なのか”を見失ってしまいます。だからこそ、自分の中心にあるものを強く意識していたいし、自分であり続けることが大切。そう思うのは、パネライの時計に出合ったからかもしれません」
常に求められる役割を意識し、最高のパフォーマンスを引きだすために準備を怠らない真のプロフェッショナル。極めて多忙な日々を送りながらも、自分らしさを正しく持ち続けていれば、充実した時間を過ごすことができると語るオク・テギョンにとって、パネライはブレない自分でいるための指針でもある。

この記事はGOETHE 2025年8月号「特集:100年後も受け継ぎたいLUXURY WATCH」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら