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2023.02.24

【西野亮廣】AIで描いた絵ではなく、現象(ノリ)に値段がついている!? 「バンドザウルス」から見える“今の時代”

毎度お騒がせしております。キングコング西野です。(こちらは、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』に投稿した記事を加筆修正したものです)

今日は『現在地の共有 ~今の時代ってどんな感じ?~』というテーマでお話ししたいと思います。
特にメッセージがあるわけではなく、タイトルそのまま“現在地”を確認する回です。

【連載「革命のファンファーレ2~現代の労働と報酬」】

第82回 「生産活動・表現活動のどこにAIを挟み込むか?」が生産者・表現者の大きなテーマ

西野亮廣

AIは「差し込みどころ」と「ノリの創造」が命

やってみないと分からないことだらけなので、少しでも気になった「手段」があれば一旦触ってみるようにしているのですが、ここにきて、ようやく『AI』と『NFT』の扱い方が見えてきました。

これは表の(公開している)Facebookでも書きましたが、AIに関しては、たとえば将棋の場合ならば、最初は『人間vsコンピューター』(@電脳戦)として盛り上がりましたが、まもなく「それって、人間とバイクを競争させるようなものだよね」となり、“プレイヤーとしてのAI”の価値は無くなりました。
しかしながら、棋士を育てる“稽古相手としてのAI”の価値はグイグイあがり、藤井聡太さんのようなモンスターを生み出すこととなります。
その裏で、“稽古相手としてのAI”を使わなかった(使うことが遅れた)棋士は灰燼に帰した。

「生産活動・表現活動のどこにAIを挟み込むか?」が生産者・表現者の大きなテーマで、僕は今日もそのポイントを探っています。

『BAND SAURUS』『Plus Sustaina』『CHIMNEYTOWN Landscape』などがソレ。

バンドザウルス

バンドザウルの公式インスタグラム。

走らせてみて思うのは、「AIを差し込むだけではどうにもならない」ということ。

たとえば、「AIで描いた絵をNFTで出す」だけでは、そのNFTに価値が発生しません。
そこには“裏付け”のようなものが必要で、『CHIMNEYTOWN Landscape』であれば『えんとつ町のプペル』(絵本、映画、ミュージカル)が、『BAND SAURUS』であれば「面白いアプローチ」が、それぞれの価値を担保しています。

なので、「バンドザウルスがNORA美容室で個展をする」というスットンキョウなアプローチは、やっぱり正解で、バンドザウルスは常にそういったネタを世の中に投下し続けなきゃいけない。

ちなみに、NORAさんでやらせていただくバンドザウルスの個展の名前は『NORA SAURUS』で、さっそく、個展のロゴが完成しました。

バンドザウルス

『NORA SAURUS』のロゴ。

今後、「AIで描いた絵をNFTで出す」というアプローチは他でも見られるようになると思うのですが、「AIで描く絵は素晴らしいけれど、AIで描いた絵に値段がついているわけではなくて、現象(ノリ)に値段がついている」ということは忘れてはいけません。

n対nの世界の現在地

もともとは「1対n(多数)」だったものが、SNSや動画メディア、ついにはAIが出てきたことによって、国民全員がクリエイター(発信者)となり、すっかり「n対n」の世界になりました。

一人の歌姫を皆で眺めるのではなく、『一万人の第九』よろしく「全員クリエイター、全員オーディエンス」の世界です。
この時代の勝者は「歌姫」ではなく「第九」です。

僕らは、皆が参加できる(参加したくなる)ゲームを創造しなくてはいけません。
#TikTokの中で起こっていることなんてまさに

そういう意図を持って、バンドザウルス等をデザインしているのですが、これも走らせてみて分かったことがあります。
それは「発信が満たされている人ほど、受信する(お客さんになれる)余裕がある」です。

これは「#バンドザウルス」のツイッターのタイムラインを見ていて気づいたことで、自身のイラストが採用された人ほど、自身のネーミングが採用された人ほど、他の人の発信に対して「それ、いいね!」「素敵!」と声をかけている。
つまり「お客さん(リアクター)」になれている。

そう考えると、n対nの世界で「お客さん」を増やすには、「発信を満たしてあげること」が凄く重要です。

そんなわけで、バンドザウルスのNFTは、産みの親(そのミニザウルスをAIで生成した人)のハンドルネームを、刻むようになりました。

バンドザウルス

AIの活用方法も、NFTとの向き合い方も、まだまだ掘り下げシロがありそうですが、とりあえず現時点ではこんな感じです。
また気づいたことがあれば共有させていただきます。
面白い時代になってきましたね。
現場からは以上です。

お知らせ! バンドザウルスについて

【バンドザウルスのインタビュー 第1回】
全てが謎に包まれた絶滅系アイドル『バンドザウルス』。ラストシングル『隕石、ダメ、ゼッタイ!』に込めた想いとは?
【バンドザウルスのインタビュー 第2回】
デビュー前に販売した5000円のライブタオルが即完! 未だ楽曲を発表しない絶滅系アイドル『バンドザウルス』の葛藤とは!?
【毎日更新! バンドザウルスのインスタグラム】
【バンドザウルスのNFTの購入サイト】
【バンドザウルスのアパレル『Plus Sustaina』のインスタグラム】

 

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西野亮廣「夢と金」

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※これは「子供施設に絵本を支援したことを証明してくれるNFT」で、NFTの売り上げで絵本を購入して子供施設にプレゼントします。

 

お知らせ!『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!

『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
2023年2月25日(土)に愛知、
2月27日(月)に秋田、
3月11日(土)に新潟、
5月13日(土)に静岡で、それぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。
チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。
サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。
会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。
講演会開催情報

よろしくお願いします。

西野亮廣氏ポートレイト

西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。また「えんとつ町のプペル」は、ミュージカルや歌舞伎にもなっている。

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連載
『革命のファンファーレ』から『夢と金』

猛烈な勢いで仮説・検証・実行・改善を繰り返し、多彩なプロジェクトを成功させてきた西野亮廣さん。ベストセラー『夢と金』の著者でもあり、現代の日本において、ビジネスパーソンがベンチマークすべき人物の筆頭といえる西野さんの“今”をお届けする連載。

TEXT=西野亮廣

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