アスリート、文化人、経営者ら各界のトップランナーによる新感覚オンラインライブイベント「Climbers(クライマーズ)」。その第4弾が、5月13日から3日間にわたって開催され、35人の仕事人が出演し、ビジネスパーソンを大いに熱狂させた。今回、実業家の堀江貴文さんによる特別講義を一部抜粋して掲載。【短期集中連載「Climbers 2022 – 春 –」はこちら】
健康で長生きするために、予防医療にもっと目を向けるべき
健康で長生きすること、それは皆さんの人生にとって非常に大事なことだと思います。身体と精神は密接につながりあっていて、僕自身、身体がしんどい時は、新しいことができなくなると実感しています。なので、身体のケアにもっとお金とマインドをつぎ込んでほしい。僕は24歳くらいから毎年人間ドックを受け、定期的に血液検査や画像診断を受けていますが、それは、身体の経年変化をみることが大切だと思っているから。数値に一喜一憂する必要はありませんが、去年に比べて大きな違いが出ているなら要注意です。
早期に発見できれば治る病気もたくさんあります。それを、予兆があるのに、「たいしたことないだろう」と放っておくと、とんでもないことになってしまいます。歯石を放置しておけば歯周病になり、歯がボロボロと抜けてしまうし、血糖値の高さを放っておけば、いずれ糖尿病になり、目が見えなくなったり、足を切断したりといった事態に陥ってしまう。僕は、理事を務めている予防医療普及協会を通じて、そうした啓蒙活動をしていますが、まだまだ無関心な人が多いですね。でも、病気になれば、高額な医療がかかり、健康寿命が短くなるわけです。命にかかわる問題でもあるのだから、これを機に、ぜひみなさん定期的に検査を受けてほしい。今は、ウェブで健診の予約ができるし、血液検査だってオンラインでできる時代。歯医者さんの予約でもいいから、まずは、何かひとつ始めてください。
生涯できる運動習慣を、今のうちに身に着ける
予防医療と同様、ぜひ取り入れてほしいのが運動。なんでもいいので、生涯にわたって運動をする習慣をつけてください。できれば、楽しく、ストレスなくやれるものがいいですね。僕はゴルフをやっていますが、これはおすすめ。自分が打っている時以外は、歩きスマホで仕事ができるし、ワイヤレスフォンをつけてテレカンしている仲間もいます。日光を浴びるから、ビタミンDが分泌され、骨が強くなって骨粗しょう症の予防にもなるんですよ。カートに乗らなければ、1ラウンドで10キロ程度の距離を歩くことになりますからね。足腰を鍛えておけば、高齢になっても、自分の脚でどこへでも行ける。認知症は、外に出ないことから始まると言われますから、その予防にもなります。
テクノロジーを活用し、若い世代と関わりを持つ
健康を維持するのに、一番大事なのは、人と人とのつながり、コミュニケーションです。人間は、コミュニケーションをとることで生きている動物。交流する相手がいなくなれば、寂しいし、寂しくなると、身体も弱ります。もっとも、同世代とだけつるんでいるのではダメ。年を取れば、歯が抜けるように、ひとり、ふたりといなくなってしまいますからね。若い世代はもちろん、いろいろな人と交流すべきです。
テクノロジーの進化によって、今は、年齢、人種、国籍が違う人と簡単につながれるようになりました。それを積極的に活用しないのはもったいない! SNSを活用するのもいいし、オンラインサロンをのぞいてみるのもよし。僕が主宰しているオンラインサロンは、年に数回、大人の文化祭的な合宿をしているんですが、その実行委員長は、最年少が18歳、最年長が54歳。そんな風に、いろんな世代の人と交流できるのが最大の魅力だと思います。
定期的に検査を受けて経年変化をチェックする、生涯にわたって運動をする、そして、若い世代とコミュニケーションをとる。今日、僕の話を聞いたのをきっかけに、健康のためにまずは一歩を踏み出しましょう。よろしく!