1972年の設立以来、一貫して日本(福井県・鯖江)製の高品質なアイウエアを生み出し続ける「EYEVAN」。その眼鏡をかけた熱き男たちを写真家・操上和美が撮り下ろす連載「男を起動させる眼鏡#39」。
PERSON 39
俳優/坂口健太郎
「眼鏡が似合うね、は嬉しい誉め言葉です」
映画やドラマ、CMなど、多彩なジャンルで活躍している俳優の坂口健太郎氏は、よく眼鏡をかけているイメージがある。
「雑誌『MEN'S NON-NO』でモデルをやっていた時に、よく“眼鏡が似合うね”と言われました。顔の形のおかげか、骨格のおかげなのかはわかりませんが、プライベートでも眼鏡をかけることは多いので、似合うと言われるのは嬉しいです。ただ視力はよいので、眼鏡をかけるのはあくまでもファッションとしてですね。大学に入ったころからかけ始めるようになりました。いろいろなタイプの眼鏡を選んできましたが、役柄に合わせて選ぶのは、細いフレームが多いかも。最近は医師や研究員などの役柄が多かったこともあって、眼鏡が作ってくれるインテリジェンス感というか、知的っぽい印象がハマったのかもしれません。でも“眼鏡をかけた坂口が見たい”と言ってもらえるのは光栄です」
俳優として多忙な日々を送っている坂口氏だが、眼鏡は役作り以外にも効果があるという。
「いくつかの作品を同時に進めていると、“役が抜けない”なんていいますよね。でも僕の場合は衣装を脱いだり、眼鏡を外したりすると、スッと役が抜けてくれる。そういう点では、眼鏡は演じる役を切り替えるスイッチにもなっているのかもしれません」
公私ともに眼鏡に親しんでいる坂口氏が、今回選んだのはEYEVAN 7285の「569」。かのジェームス・ディーンが愛用していた眼鏡をべースに、セルロイドとメタルを組み合わせ、モダンな表現へと再構築したモデルだ。ドロップ、ボストン、ウェリントンといったさまざまなタイプのフレームのデザイン要素を融合しているため、逆にイメージが固まらず、多くの人が使いやすい眼鏡になっている。
「役柄では細いフレームの眼鏡が多いのですが、プライベートの眼鏡には“自分を隠す”という意味もあるので、デザインが凝ったタイプは選ばないコンサバ志向。このくらいフレームが太いものが好みかな。レンズは薄いグレー。なんかそれが今の自分の気持ちにぴったりですね」
多くの眼鏡を所有し、髪型や髭の有無、あるいはファッションなどに合わせて使い分けることが多いという坂口氏だが、眼鏡はかけるだけのものではない。
「お世話になった先輩や友人に、眼鏡をプレゼントすることもあります。それこそアイヴァンのサングラスを、事務所の先輩でもある綾野剛さんにプレゼントしたこともあります。その人のことを思い浮かべ、これが似合うかなって想像しながら選ぶのが楽しいんです。逆に自分が眼鏡をプレゼントしてもらったこともあります。オーソドックスなものというよりは、ちょっと変わったタイプの眼鏡をいただくことも少なくないのですが、相手が僕に似合うと思って選んでくれたって考えると嬉しいし、かけるだけで気分が上がる。眼鏡ってコミュニケーションにもなる、不思議なアイテムですね」
Kentaro Sakaguchi
1991年東京生まれ。2014年、映画『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』で俳優デビュー。その後、映画にドラマにと大活躍。’17年には映画『64-ロクヨン前編/後編』で第40回日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞した。’21年はNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』に出演し話題に。'22年はWOWOWオリジナルドラマ『ヒル』Season2で主演を務めるほか、3月4日公開の映画『余命10年』に小松菜奈とW主演で出演する。
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