宮崎出身の黒木啓司さんが九州各地を回り、九州が誇るさまざまな魅力を全力で深掘り。黒木さんの太鼓判(=啓印)を押す! 今回は福岡の繁華街の裏路地に佇む店。【啓印14】
異国情緒に満ちた空間に流れるゆっくりと心地よい時間
飲食店や買い物客でにぎわう福岡の繁華街・大名。メインの通りから路地裏へ入り、数軒の古民家がひっそりと佇む一画に「台所 ようは」はある。 店舗は木造二階建て。調理場に吊るされた飴色の丸鶏に、大量の香辛料や調味料、品のいい調度品など、店内にはどこか中国風の趣向が漂っている。異国情緒に満ちた空間をぐるりと見渡し、黒木さんも料理への期待感が一段と高まったようだ。
「ジャンルを問わず、いろんな料理を作りたくて」と迎えてくれたのは、店主の大塚瞳さん。全国を旅しながら訪れた生産者の数は実に4000以上。空間に合わせて食材や器を選び、国内外で唯一無二の料理を提供してきた。単なる和食や中国料理にとどまらない、大塚さんの出会いとインスピレーションが詰まったのがこの「台所」なのだ。
「ちょっとずつたくさん味わえるのがいい」と黒木さん。一品一品をじっくり愛でながら箸を進め、「器との組み合わせの妙も、大塚さんにしかできない技」と、その感性に刺激を受けたよう。
旬のおばんざいで腹ごしらえするか、酒の肴とともにゆっくり宴を始めるか。料理に思いを馳せる時間さえ、ここではゆっくりと心地よく流れていく。
台所 ようは
住所:福岡県福岡市中央区大名1-4-28
TEL:092-739-9105
営業時間:16:00~L.O.23:30
店休日:月曜
席数:カウンター7 席、テーブル28席
料金:コース¥6,500~