「一流を知ることは仕事に還元される」
「人と会う機会が少なくなったからこそ、気分転換の意味もこめて、自分の身体につけるモノに気を付けるようになりました」
愛用するエルメスのリップを手にそう話すのは、白武ときお氏。30歳と若手ながらテレビやラジオ、人気お笑い芸人のYouTubeチャンネルを手がけるなど、メディアを越境して活躍している気鋭の放送作家だ。
「オンラインで会議をしていると、“バレないからいいや”といろんなことをサボりがちになってしまう。リモートだとしてもちゃんとしようと気を引き締めたいと思い、少し値の張るものを買いました」
競争の激しい業界に身をおきながらどこの事務所にも所属せず、フリーで活動している白武氏。本人曰く、血みどろの勝負をしないために隙間を見つけて勝負してきたという。
「高校時代からのライフワークで映画やテレビ番組を大量に見てきました。その知識をかけ合わせて、新しい企画を生みだすヒントにする。忙しくても、情報をインプットする時間は大事にしています」
その時間を捻出するため、日々の生活は徹底的に効率化。同じシャツを複数購入して服装に悩む時間を省き、毎日の食事も決まったメニューのルーティン。物欲もほとんどないという白武氏だが、今回挙げたエルメスのリップは友人に勧められて以降、使い続けている。
「正直、ハイブランドにはそこまで興味がないのですが、エルメスには惹かれてしまいます。持っているだけで身が引き締まるし、テンションが上がる。長い年月をかけて築いてきた歴史やブランディングに感動します。このリップひとつとっても、“一流だなあ”と惚れ惚れしてしまうアイテムです」
Tokio Shiratake
1990年京都府生まれ。放送作家として『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 』(日本テレビ系)、『霜降りミキXIT』(TBS系)、YouTubeの芸人チャンネルなどを担当。著書に『YouTube放送作家 お笑い第7世代の仕掛け術』がある。
SHIRATAKE’S TURNING POINT
9歳 『学校へ行こう! 』を見て、テレビの面白さに気づく。
16歳 年間500本のDVDを鑑賞する日々。放送作家という職業を知る。
21歳 『学生HEROES! 』(テレビ朝日系)でテレビ作家としてデビュー。
23歳 「ガキの使い 笑ってはいけないシリーズ」のスタッフに参加。
29歳 初の著書を執筆する。