宮崎出身の黒木啓司さんが九州各地を回り、九州が誇るさまざまな魅力を全力で深掘り。黒木さんの太鼓判(=啓印)を押す! 今回は2月に訪れた福岡の名店。
独創的なアレンジで唯一無二の感動を与える
2018年5月のオープン直後からミシュランの星を獲得し、舌の肥えたフーディーたちの話題をさらう福岡の「鮨 唐島」。若き店主・唐島 裕さんは、大阪の割烹「作一」や神戸の「紀茂登」(現在は東京に移転)など、日本料理の名店で修業し独立を果たした気鋭の鮨職人だ。
季節の魚介の茶碗蒸しを皮切りに、つまみ、握り、そして卵焼きへ……。ダシに始まり、ダシで締めるというその構成には、日本料理を学んだ唐島さんの技術が随所に光る。また、供される鮨は九州の魚介を中心に、手間と工夫を惜しまず、味、大きさ、質感、温度など、さまざまな要素が緻密に計算されている。
「九州が生みだす最高の食材をさらに美味しくするために、薄塩をあてたりダシで下味をつけるなどしています。唐島に来て唯一無二の感動を味わってもらいたい。その思いを常に持ってお客様の前に立っていますね」(唐島さん)
一枚板の吉野檜のカウンターで唐島さんの尽きぬ話に耳を傾け、鮨を味わう黒木さん。
「時に濃厚、時にあっさりと、繊細で奥深い味わいが印象的。特に、ダシがふわっと香る茶碗蒸し、そして儚く溶ける穴子はもう絶品ですね」
鮨 唐島
住所:福岡県福岡市中央区赤坂3-1-2 大東ビルⅡ 101
TEL:092-707-3999
営業時間:18:00~20:15/20:30~23:00
休業日:不定休
座席数:10席
料金:¥20,000~ ※完全予約制