ホテル海外旅行が制限されている今日本のよさを見直す旅への注目が高まりつつある。ひっそりとプライベート感に溢れ唯一無二の体験ができる滞在のスタイル。自分の時間を取り戻せる空間でゆったりと過ごす、そんなホテル&宿を紹介。
2021年7月にオープンした「One Suite THE GRAND」
沖縄県北部、今帰仁村(なきじんそん)に属する島・古宇利島(こうりじま)。外周はおよそ8㎞。エメラルドグリーンの美しい海に浮かぶ小さな島だ。昔ながらの古民家や風になびくサトウキビ畑が広がり、沖縄の原風景が今も色濃く残っているこの古宇利島の頂上に、1軒のリゾートホテルが佇んでいる。それが、今年7月にグランドオープンした、One Suite THE GRANDだ。
One Suiteブランドで3軒目となるこのホテルは、全室テラスつきのオーシャンビュー仕様となっており、大自然に囲まれた古宇利島の魅力を丘の上から存分に堪能できる。
フロントにはアジア各国からインポートした彫刻や絵画が飾られており、ゲストをお出迎え。ロビースペースに腰を下ろすと、洗練されたアジアンリゾートの空間に、旅の疲れが癒やされていく。
客室は、海側の壁一面に大きな窓を配した、開放感溢れる全22室。庭にジャグジーつきの露天風呂を完備したプレミアオーシャンビューや、最上級のオーシャンビュー パノラマ スイートなど4タイプがあり、どの部屋からも東シナ海を望める圧巻のパノラマビューが目の前に広がっている。
ホテルのアイコンとも呼べるのが、大海原を一望できるインフィニティプールだ。プールに入るとちょうど目線が水平線と同じ高さとなり、まるで空・海と自分が一体化したかのような不思議な浮遊感を覚える。また、弧を描く水平線を眺め、丘にそよぐ爽やかな風を感じながらプールサイドにあるデッキチェアに横になるだけでも、都会での密な日々など、すっかり忘れてしまうはずだ。
そして、この旅のクライマックスはレストラン「La BOMBANCE古宇利島」での至福の食事。
東京の名店が満を辞してリゾートへ進出
東京・西麻布に本店を構え、そのクリエイティヴな料理で世界中の美食家たちを魅了してきた名店が、沖縄の地で宿泊客たちの舌をもてなす。
「ここに来ると、忙しさを忘れてリラックスできる。時間を気にせずゆったりと過ごして、島の美味を満喫してほしい」
そう話すのは、オーナーシェフの岡元信(まこと)氏。日本料理の伝統を尊重しながら、枠にとらわれない自由奔放な発想で美食を追求してきた。
ディナーはジーマミー豆腐や車海老、ヘチマなど沖縄の味覚をふんだんに使った一品からスタート。卵黄酢にマンゴージュースを合わせたソースなど、調理法にもさり気なく沖縄のエッセンスが加えられる。また、用いられる食材のほとんどが、今帰仁村産だという。
「この地域は土壌がよく、食材がとても豊か。太陽の光をめいっぱい浴びて育った野菜は味が濃く、生命力に満ちた力強い味がします」
古宇利島の食材のよさに太鼓判を押す、総料理長の梶原信治シェフ。ヒルトン東京などで数多の食通の舌をうならせてきた梶原シェフは、経験に裏打ちされた和のキュイジーヌを創りだしていく。
朝食では洋食も選べるが、シェフのお薦めは和食。マグロの漬けの出し茶漬けをはじめ、島の野菜をふんだんに取り入れたメニューに舌鼓を打てば、心身ともに爽やかな一日のスタートを迎えられるはずだ。
虫の声を聞きながら満天の星のもとで眠り、鳥のさえずりとともに目覚める。部屋にいてもプールにいても全身で感じるありのままの大自然と、まるで芸術品のような美味の数々。古宇利島でしか味わえない"やんばる"の魅力に満ちた、極上のリゾートだ。
沖縄 古宇利島
One Suite THE GRAND
住所:沖縄県国頭郡今帰仁村古宇利2451
TEL:0980-51-5770
客室数:22室
料金:¥79,200~(2名1室、朝食つき、税サ込)
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