2020年の130周年を迎えリニューアル推進中の「ウェスティン都ホテル京都」は、なんとも振り幅の広いホテルに仕上がっていた。
ホテル×旅館。京都ならではのハイブリッド体験!
いま、京都には新しいホテルが続々とオープンを迎えている。「四季花木」「HOTEL THE MITSUI KYOTO」「Ace Hotel Kyoto」など、大規模ではないながら、個性が際立つスマートかつラグジュアリーな施設が多いように感じる。そんななか、老舗ホテル「ウェスティン都ホテル京都」が7月に数寄屋風別館「佳水園」をリニューアルした。かつ、そこに「ドミニク・ブシェ」が新業態をすでにオープンさせたと聞き、伺いたかった! (これは別途記事をあげます)。でも、コロナ渦などの影響もあり、なかなか機会がなかったのだが......ついに!
同ホテルは2020年で創業130周年を迎えた。
今回のリニューアルは、建築家・村野藤吾氏による優美な設計を受け継ぎつつ、「The Queen Of Elegance」をコンセプトに行われた。客室数が従来の499室から、約半分となる266室となり、客室ひとつひとつが広くなったという。あらかじめ、リリースで見ていたモダンな部屋へと案内されると思いきや......。
チェックインを済ませ、七階へと上がった。廊下を抜けて、外の廊下に出ると「? 旅館? 」と思わせる建物が目に入る。「ここは当ホテルの別館『佳水園』です。お部屋は、『月7』という一番人気のあるお部屋です」とスタッフから伝えられた。「作家・川端康成がよく使用していた部屋でもあります」という。
こちらの 佳水園も、客室面積を大幅に拡大し、このリニューアルで敷地内にて深度約1,200mの掘削を実施し湧出した温泉を各部屋に引き込んだ。「月7」の部屋は、敷地内の最も高い位置にあり、遠くに京都の街並みや、紅葉が見られる、見晴らしがいい部屋だった。
佳水園は村野藤吾氏の設計により、1959年に竣工。「近代数寄屋」の傑作と呼ぶにふさわしい建築物だ。敷地内にある「葵殿庭園」と佳水園の「佳水園庭園」は、ともに京都市文化財(名勝)に登録されている。
お部屋でゆったり過ごすのもいいけれど、本館へ移動してアフタヌーンティを楽しんだり、広々としたジムやプールで身体を動かすのもいい。京都らしい古き良き文化財を楽しみながらも、モダンな空間や体験も提供してくれる、ふり幅が広いラグジュアリーホテルに仕上がった。
ウェスティン都ホテル京都内
数寄屋風別館「佳水園」
電話:075-771-7111
住所:京都府京都市東山区粟田口華頂町三条けあげ
客室数:12室
料金:ひとり¥100,000~(2名1室利用時、朝食つき、税サ別)
詳細はこちら