会社の慢性疾患には「2 on 2対話法」が効く!
職場に活気がない、新しいアイデアが出てこないなど、なんとなく組織内に広がるドヨーンとした空気。かといって原因もわからず、そのままズルズルと状況が悪くなっていく……。弊社のようなベンチャー企業でも時折感じることがありますが、本書ではこのような状態を「組織の慢性疾患」と呼んでいます。一般的に、この慢性疾患を解決するためには抜本的な改革が必要だと思われがちですが、著者の宇田川さんはそうではなく、問題を解きほぐして捉え直すことこそが重要だと説きます。
膠着(こうちゃく)した状況を動かすヒントを摑むための方法論が、この本で提唱されている「2 on 2」という対話法。当事者を含めた、問題への関わりが深いふたりと薄いふたりでチームをつくり、客観的な意見も踏まえながら話し合うことで、多様な視点から問題を見つめられるようになる。そうした地道な対話の積み重ねることで、さまざまな問題への「セルフケアができる組織」になっていくといいます。
複数の他者を交えることで、1対1での会話よりも冷静に問題を眺めることができる。2 on 2の仕組みを取り入れて、組織の慢性疾患をケアしてみませんか?
『組織が変わる 行き詰まりから一歩抜け出す対話の方法2 on 2』
宇田川元一 著 ダイヤモンド社 ¥1,980
Mayuko Saeki
ヴィエリス代表取締役。全身脱毛サロン「メンズキレイモ」等を60店舗以上展開。1600人の従業員とともに、SDGsの実現にも積極的に取り組む。移動時間はすべて読書に費やす読書家。