ファッション界の帝王、ジョルジオ・アルマーニ氏が世界でも有数のヨットメーカーであるイタリアン・シーグループと共同で、全長72メートルの大型モーターヨット「Admiral(提督)」のデザイン、設計を行うことが発表された。自身初となるヨットのデザインはいかにして実現したのか?
アルマーニの世界観を体現した、ラグジュアリーなヨット
ヨット好きで知られ、自らも大型ヨットを所有するアルマーニ氏だが、ヨットをデザイン、設計するのは実は今回が初めてのこと。2024年の完成を目指し、イタリアン・シー グループと共同でつくるのは、なんと全長72メートルの大型モーターヨット。その名も「Admiral(提督)」。海上で唯一無二の存在感を現すこと間違いなしと言えるだろう。今年87歳を迎えるアルマーニ氏が、人生の楽しみ方を常に模索し、形にするそのバイタリティに脱帽!
気になるのはそのデザインだが、2020年に20周年を迎えた家具やインテリア用品を扱う「アルマーニ / カーザ」が大きな軸となる。常にその時代の最先端を捉える長年の経験値が、ヨットのインテリアに多数取り入れられることはもちろんのこと、ドバイや、ミラノで培ったアルマーニ ホテルの最高級のホスピタリティ、そして大手デベロッパーと数々の高級マンションプロジェクトを成功へと築いてきたアルマーニ氏だからこそ、その世界観と想いが強く具現化された空間となることは明らか。期待は膨らむばかりだ。
今回タッグを組むイタリアン・シーグループは、イタリアに本拠を置く世界有数の高級ヨットメーカー。モーターヨットから全長100メートルにおよぶヨットまで、船舶の建造や改装を行っている。格調高くエレガントなヨットで知られる「Admiral」と、スポーティで最先端のデザインと高性能なヨットで知られる「Tecnomar」を手がけ、その実力はお墨付き。このコラボレートが壮大なプロジェクトになることは間違いない。
アルマーニ氏の愛するヨットたち
毎年夏になると、休暇をヨットで過ごすアルマーニ氏の姿が地元のタブロイド紙を飾るほど、アルマーニ氏にとってヨットは大切な生活の一部となっている。アルマーニ氏は、長期休暇の際、お気に入りの自らが所有する2隻のヨットでパンテッレリーア島などを訪れ、ヴァカンスを楽しんでいるそう。
一隻は母親の名にちなみ「Mariù(マリウ)」と名付けた。2003年に完成したこのヨットは、全長50メートルの大型船。チーク材の広い床板、オーク材の羽目板、開放的なサルーンという豪華な造りに、ミニマルに仕上げられた客室のインテリアがアルマーニの美学を感じさせる仕様に。
そして、2隻目のヨット「Maìn(マイン=海)」(写真下)は、一見黒に見間違うようなダークグリーンの塗装が施されている。全長65メートルを誇り、船内のインテリアはもちろん、乗組員のオリジナルユニフォームなど、すべてアルマーニ自身がデザインするという徹底ぶりで、こちらもアルマーニ流美学を貫き、カスタマイズ。
船旅の醍醐味は、他の移動手段では到達困難な地に訪れることと、海を独占して異次元の開放感を得られること。さらに、イタリアン・シーグループとのコラボレーションで、アルマーニ氏の弛まないヨット愛が注がれた大型モーターヨット「Admiral(提督)」に乗れるならば、これほど贅沢はことはない。完成までのその動向に注目したい。
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ジョルジオ アルマーニ ジャパン TEL 03-6274-7070
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