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2021.04.01

街中で急に男性から言われた「Cheers」はナンパ!?【英語力ゼロレッスン】

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。英語力ゼロレッスン「人のEnglishを笑うな」第90回!

「マジ最悪」を日常使いできる英語で言うと?

That’s rubbish! (ザッツ ラビッシュ)

イギリスにいた時、よく聞いたフレーズです。今でもロンドンに住む外国人の友人が、グループSNSでしょっちゅう使っています。

rubbish =ゴミ

という意味です。文字通り、このように使う「ゴミ」です。

I forgot to put the rubbish out this morning.
(朝、ゴミ出すの忘れたわ)

しかし、道で聞こえてくる、または友人の言っている“rubbish”はどうやら違う使い方であるようなのです。

「あの先生が勧めてくれた英語の教科書、よかった?」
と、グループチャットで私が聞いた時。

No, That’s rubbish!

と誰かが書いてきました。
直訳して「いや、あれはゴミだな」。
ここからでもなんとなく意味はわかるとおり、「いや、あれは使えない」ということです。日本語で「あれはゴミだ」と言うと、「存在する価値がない」「死ねばいい」くらいの、ものすごく強い否定を感じますが、この“rubbish”は「全然よくないよ」「使えない」くらいのニュアンスで皆さん使っています。

映画を見た時なんかもこのように使います。

That film was rubbish!

「あの映画、マジ最悪だったよ」というニュアンスでしょう。“rubbish”は、クオリティが低いもの、よくないもの、信じるに値しないもの、などを言い表すことができるようです。レストランや映画、本、イベントに、セレブリティのゴシップなどなど、そういえば私たちは日常的になにかを批判している気がします。そしてだからか、 “rubbish”が「批判する」という意味の動詞として使われることもあるようです。ケンブリッジの英英辞典にはこのような例文がありました。

Why does everyone rubbish my ideas?
(どうしてみんな、私のアイディアを批判するわけ?)

正しいのかはわかりませんが、「私のアイディアをゴミ扱いしないでよ!」と拗ねている人が浮かんできます。

また、パブやバーなんかで、議論が白熱してくると

Your idea is rubbish!

と言われることもあります。「お前のアイディアはゴミだ!」ともし日本語で言われたら「そこまで言わなくても」と泣きたくなるでしょう。しかしこれも“I don’t agree with you(あなたの意見には賛成できません)”が少しエキサイトしている、くらいの解釈でいいようです。

Cheersは乾杯だけじゃない!

ロンドンのデパート。入口で、開けたドアを後ろからくる人のために押さえておいてあげた時のことです。イギリス人と見られる男性にこう言われました。

Cheers(チアーズ)

“cheers”は「乾杯」だと覚えていましたから、このシュチュエーションで言われる意味が、全然わかりません。
「ありがとう、このあと乾杯する?」という新手のナンパかとすら思いました。あとで調べると。

Cheers=Thanks

なのだそうです。これもスラングなので、フォーマルな場ではつかわれないそうで、軽くお礼をいう時に使う「あざす」くらいのものかもしれません。

しかし“cheers mate!(ありがとう、友よ!)”なんてお店の店員が客に言ったりもするのでその場合は「あざす」よりももっと心がこもっているでしょう。いずれにせよ、軽く「ありがと!」と言いたい時に、使うようです。これはアメリカでは使われない表現だそうなので、ワールドワイドの場では、使うのを避けた方が無難かもしれません。とはいえ、知っておけば「あざす」と言われたくらいでナンパかと勘違いする危険も減るでしょう。

Illustration=Norio

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連載
英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」

英語力ゼロのまま渡英、行けばなんとかなると思いつつなんともならなかった2年間のイギリス生活。帰国後はせっかく覚えたいくつかの英単語も忘れ去り、それでも時々は英語と格闘してみる現在、40歳。いつかはうまくなりたいから、恥を忍んで今日もブロークンイングリッシュ。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

TEXT=MOMOKO YASUI

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