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2020.08.20

アフターコロナのお金論⑥「相場の知識は武器となる」ABCash児玉隆洋

新型コロナウイルスにより、多くの人がお金について真剣に考えたはずだ。先行きが見えないなかで、今後どうお金と付き合い、増やしていけばいいのか。この連載では、お金のトレーニングスタジオ「ABCash」 を運営する児玉隆洋氏が、コロナ後のお金と資産運用についてレクチャー。お金とは何か、投資とは何かを考える。

アフターコロナのお金論

相場を知ることが一歩目

「株式市場、今日の相場も荒れ模様でした」、コロナの拡大に伴ってそういうニュースも今まで以上に聞くようになりました。ここで使われている相場という言葉、市場で競争売買によって決まる商品の価格と定義されていますが、この相場を知ることこそ、自分で自分のお金のことを判断する上で重要な最初の知識なのです。

例えば、「このリンゴは1万円です。そしてこの車も1万円です」と言われると、もちろんブランド品もありますがほとんどの方は、このリンゴは高いなあ、けどこの車は安いなあ、と思うのではないでしょうか。そう思えるのはリンゴと車の相場を知っているからです。そして投資についても相場を知っておくこと、これが大事なファイナンシャルポイントとなります。特にこれから投資をはじめる人にとって、相場を知らずに決断すると大きな落とし穴に落ちることも少なくありません。

ということで、今回は投資初心者にとって一歩目の知識となる「相場」についてです。

では早速ですが、あなたの投資における相場力がわかる、お金のトレーニングです。

Aさんから「100万円投資したら1年後には150万円になる投資商品がありますよ」と言われました。またBさんから「100万円投資したら1年後には101万円になる投資商品がありますよ」と言われました。さて、あなたはどう思いますか?

Aさんの商品は相場からみて利回り(投資した金額に対する利子も含めた年単位の収益割合)が高いから、何か大きいリスクがあるのだろうな、もしくはあやしい商品なのかもしれない。反対に、Bさんの商品は相場からみて利回りが低いから、ローリスクな安定商品なのだろうな。とファーストインプレッションで思えたら、投資相場を知っているということになります。

ここではAさんは利回り50%、Bさんは利回り1%の投資商品となりますが、日本の東証一部上場銘柄の平均利回りは約2~3%、世界中の株式全てに投資した場合の平均利回りは約5~7%になり、これが相場感となりますので覚えておきたいです。

ではもう一つ、お金のトレーニングです。

前回も紹介した世界一の投資家と言われる、ウォーレン・バフェット氏。彼の利回り実績は何%くらいでしょうか?

それは1965年から2017年までの運用成績を公表した、株主の手紙の中に記されています。答えは、なんと約20%。驚異的な数値となります。そして、こういう投資の神様とも言われているウォーレン・バフェット氏の利回り、株式投資の平均利回りなどを知っていると、Aさんの「100万円投資したら1年後には150万円になる投資商品がありますよ」と聞いたときに、何か違和感があるぞと気づけるわけです。だから相場を知ることが大事なのです。

100年以上前、チャールズ・ポンジ氏という天才詐欺師がアメリカにいました。彼がつくり出した詐欺手法は効果がありすぎて、現在でも投資初心者が多く騙されているので要注意です。その手法はポンジ・スキームとも呼ばれています。

まず出資を募り、運用益を配当金として支払うと言って資金を集めます。ただ実際の運用はなく、新しい出資者からの出資金を配当金として支払いながら、破綻することを前提として最終的にお金を騙し取る詐欺手法です。そしてこれは高額な配当であることが多く、最初は配当金も実際にでるので詐欺だと気づきにくいことが特徴です。

ここ数年では、仮想通貨でポンジ・スキームをおこなう詐欺も増えています。こういう詐欺やあやしい儲け話を危険だと自分で察知したいですよね。そこに相場感が役に立つというわけです。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」、ビスマルク氏の言葉です。ちょうど今日、当社の朝会で若手社員が発表してくれたのですが、これはビジネスだけではなく、投資についてもあてはまることだなと思いました。相場を読むには歴史から、ともよく言われます。歴史を学ぶと、ポンジ・スキームにも騙されることなく、自分のお金のことを自分で判断できるようになります。

この夏、親子で学べる金融教育教室をオンラインで実施したところ、夏休みシーズンということもあり、全国からたくさんの小学生が参加してくれました。小学生が真っ直ぐにお金について学ぶ顔をみていると、お金について学ぶことが恥ずかしいことではなく、それが当たり前の社会に変わりつつあると強く実感しました。最後に将来の夢を聞いてみると、みんなワクワクするものばかりで、病気の人のためのワクチンをつくりたいと目を輝かせている小学生もいました。

お金とはそれ自体が目的となるものではなく、人生を輝かせるための手段にすぎないのです。

Takahiro Kodama
1983年宮崎県生まれ。大学卒業後、サイバーエージェントに入社。Amebaブログ事業部長、AbemaTV広告開発局長を歴任。2018年、海外に比べて遅れている日本の金融教育の必要性を強く感じ、株式会社ABCashTechnologiesを設立。代表取締役社長に就任。2019年、すごいベンチャー100受賞、スタートアップピッチファイナル金賞。趣味はサーフィン。

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