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2020.05.07

【自宅で英語レッスン】"Hot potato" "Big cheese"ってどんな意味?

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と日本人含め各国人からお叱りを受けつつ、覚えたフレーズの数々。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。「人のEnglishを笑うな」第50回!

英語50

みんな大好き「チーズ」と「じゃがいも」を使ったイディオム

ロックダウン中、友人からメッセージが届きました。

Haven’t you been a couch potato?("カウチポテト"になってない?)

意味が全くわからなかったので聞き返したところ。

couch potato=家でテレビばっかり見てダラダラしている人

ということでした。“couch”とはソファのことなので、「ソファに寝転んでダラダラしているじゃがいも」をイメージしていただければわかりやすいでしょう。ちょうどロックダウン中に太りはじめており、まさに身体が「じゃがいも」みたいになってきているのは確かですし、案の定、動画サイトを見てダラダラする時間が増えています。図星でした。

ちなみに、ロンドンの日本食材屋さんでもお米が品切れになっていて、すっかり備蓄を切らしたわたしは、スーパーで比較的安価で買えるじゃがいもばかり食べています。最近は味を変えようと、チーズを載せて焼いてみたりしていますが、結果どんどん高カロリーになっていきます。

このように「ポテト」と「チーズ」はどんなお店でも簡単に購入できる、イギリスで大変ポピュラーな食材で、だからこそ「ポテト」と「チーズ」を使ったイディオムが以下のようにたくさんあります。

Hot potato = 取扱の難しい問題

熱々のポテトのことかと思いますが、わりとシリアスに使われるイディオムです。

例えばこんなふうに使います。

The issue of immigration became a political hot potato.(移民問題は、政治的に大きな難題になった)

Big cheese = 影響力のある人物

『アルプスの少女ハイジ』が食べているような大きいチーズに長年憧れていましたが、イギリスではスーパーにも随分大きいチーズが売っていて、初めて見た際には大変感激しました。こんなふうに使います。

He left business school and became a big cheese in the City.(ビジネススクールを卒業し、彼は街の重要人物になった)

「あのお客さんビッグチーズだから注意してね」などと、仕事上の隠語としても使用できるのではないでしょうか。

Cheesy = 品質の低い

一方こちらのチーズは、ネガティブな意味です。

This film was cheesy.(この映画は、クオリティが低かった)

「あの会社の製品は基本”チージィー”だから」などと、これも隠語として仲間同士で使えますね。ルー大柴さん化は否めないですが、日常会話に取り入れてイディオムを覚えるのもいいかもしれません。

ボリス・ジョンソン首相のTwitterも英語の勉強になる!

新型コロナウイルス感染症から復帰したイギリスのボリス・ジョンソン首相が、先日Twitterで、国内のウイルス拡散についてこう発表しました。

We are past the peak and we are on the downward slope.(ピークを超え、下り坂にいる)

長いロックダウンはまだ続きますが、それでもここまで耐えてきただけあって感染者数が下がっているのも事実です。語学学校も5月中を目処に再開を予定している学校があると聞きます。

downward”は「下向きの」という形容詞、 “slope”は「坂」という意味の名詞でも使えるので(「斜面になる」という動詞としても使います)、この場合はまさに「下り坂」ということになります。ボリス・ジョンソン首相は、大変わかりやすい丁寧な言葉でつぶやいてくれるので、毎日チェックしているととても英語の勉強になります。

ちなみに、「急な坂」のことを“Steep slope”といい、発音が難しいアルファベットが入っているわけではないのですが、個人的に発音するのが結構大変な言葉です。すごくゆっくり喋らないと舌がすべって言えないため、腕で坂をつくるジェスチャーをして補っています。

また「コロナウイルス問題大変だよね」という世間話をする際、「ウイルス」という意味の“virus(バイルス)”がうまく発音できず、なんなら“corona”も「R」でつまずくため、もう最近は“COVID-19(コヴィット・ナインティーン)”と言っています。なんだか専門家かニュースキャスターになったような気分です。まぁ気を抜くと「ナインティーン」の最後の「ン」の発音を疎かにしてしまい、「コビットナインティ(COVID-90)」となってしまって、どうやっても気が抜けない単語ではあるんですが……。

日本の「緊急事態宣言」もまだまだ続きますが、早く”downward slope”を降り切ることを切に願っています。


MOMOKO YASUI
ロンドン在住編集・ライター。1983年生まれ。男性ライフスタイル誌、美術誌、映画誌で計13年の編集職を経て2018年渡英。英語のプレスリリースを読むのに膨大な時間がかかって現在、仕事が非効率。  

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連載
英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」

英語力ゼロのまま渡英、行けばなんとかなると思いつつなんともならなかった2年間のイギリス生活。帰国後はせっかく覚えたいくつかの英単語も忘れ去り、それでも時々は英語と格闘してみる現在、40歳。いつかはうまくなりたいから、恥を忍んで今日もブロークンイングリッシュ。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

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