編集長ニホンヤナギの熱狂探訪
~仕事が楽しければ、人生も愉しい!~
文庫「あの日、あの曲、あの人は」は発売して、10日もしないうちに6万部を発行するベストセラーとなりました。著者は、作詞家の小竹正人さん。EXILEや三代目 J Soul Brothers、E-girls、Flower、中山美穂、藤井フミヤ、上戸彩など、多数のアーティストに作品を提供し、これまでに100曲を超える名作、ヒット作を生み出してきました。この文庫では、曲の歌詞、それにまつわるエピソードが丁寧に綴られています。
この本を読んでいて、驚いたのが斎藤工さんの「サクライロ」も小竹さんが書いたものだということ。実は私、斎藤工さんと彼が高校生(モデル)の時に一緒に仕事をしていたこともあり、個人的に思い入れがありまして、彼の作品や映像はなるべく見るようにしているんです。
彼の歌声は、とても柔らかく、やっぱりどこかセクシーで、当たり前だけど、斎藤工という人柄がよく現れている声質です。「サクライロ」の中に、「若さ」と「桜の色」に共通点を見出した歌詞があるんですけれど、これがとても印象的なフレーズでした。文学的で、儚くて、切ない。どうやったら、こんなフレーズが思い浮かぶのか、改めて読んでみて、そう感じました。
その小竹さんのインタビューが、4月24日発売の「ゲーテ」で掲載されています。小竹さんは、サンタモニカに留学していたことがあり、アメリカ人とばかり交流していた反動で、家では日本の小説ばかり読み漁っていたそうです。そして、作詞家になったばかりの時期も、2日に3冊、年に600冊以上の小説を読み漁ったと。その読書に熱狂した日々が、作詞家小竹正人の血となり、骨となり、そして、多くのファンの胸を掴む、歌詞が生み出されているのです。ぜひ、文庫を、そして「ゲーテ」をチェックしてみてください!小竹正人さんの「熱狂」がこの文庫にはギッシリ詰まっています。
「花火」「白雪姫」をはじめ、小竹正人の代表作61曲を収めた作品集。歌詞、作品の背景やプロセスがつづられる。登坂広臣の恋の思い出がモチーフになった「スノードーム」、「最後のサクラ」における岩田剛典との秘話なども打ち明けている。
『あの日、あの曲、あの人は』
小竹正人著 幻冬舎¥600
*本記事の内容は17年4月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)