限界を知らない男、モノ、コト――過剰なモノを愛し続けたゲーテが贈る特集「最上級辞典2023」。妥協を知らないゲーテ流の最上級とは何か。今回は、長嶋一茂が頼りにしているメンテナンス最新基地を紹介する。【特集 最上級事典2023】
エコーを見ながら、確実な位置に、幹細胞培養上清液を注入!
小学生の頃から野球に打ちこみ、その後の野球人生はあまりにも有名な長嶋一茂氏。現役引退後は極真会館に入門し、空手選手として56歳の現在も大会に出場し、数々のメダルを獲得している。その身体は鍛錬されてきた一方で、長年にわたり、身体に負担をかけ続けたために「あらゆる筋肉、筋膜、靭帯が酷使され、慢性炎症が起きてしまった。その結果、筋肉の癒着が起き、全身あちこちに違和感がある状態なんです」
もちろん放置していたわけではない。スポーツマッサージ、鍼、指圧など、さまざまな手段を試みたが、「どれも決定打にはならなくて。それが先日紹介されたこちらのクリニックで受けた再生医療のひとつ、幹細胞培養上清液治療を受けたら、かなり症状が改善して驚きました」
その治療とは、幹細胞を培養する際に精製される“上澄み液”を関節などに注入するもの。上清液に幹細胞そのものは含まれないが、成長因子やサイトカインが多く含まれていると考えられており、注入した部位の炎症を抑え、組織の修復が促される効果が期待できるのだ。
「エコーを当てながら注射するのにまず驚いた。白く映るのが、筋膜が炎症を起こして動きが悪くなっているところ。そこに注射すると、ふわっと筋膜が剝がれるのが見てわかるんです」
エコーを使うことにより、針を確実にターゲットに刺せるうえ、神経や血管を傷つけずに打てるので、より積極的に治療が可能となる。
「一度の治療で、膝や肩甲骨の内側の菱形筋(りょうけいきん)にあった違和感が、だいぶ気にならなくなった」
ただこの治療はすべての部位に効くわけではない。そこでこのクリニックは再生医療である幹細胞培養上清液治療に加え、物理療法である集束型体外衝撃波(BTL-6000-Focus)やリハビリテーションも並行して行う。
「怪我をした方を、治療とリハビリでマイナスからゼロへと持っていくのが従来のクリニックの機能です。でもゼロで終わってはもったいない。ゼロをプラスに持っていけるよう、再生医療と物理療法、さらに理学療法士らと連携してプラスの身体につなげていくのが理想です」と、院長の富岡義仁氏。
「治療した部位以外にもまだまだ違和感のある身体。先生と相談しながら、僕自身の身体と対話し、治療を選んでいこうと思っています。老化は食い止められずとも、再生医療とトレーニングを並行して、まだまだ自分の身体を楽しみたいんです」
MTX スポーツ・関節クリニック
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