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GOLF

2023.10.21

上から打ち込まない!? セオリーとは逆のバンカー脱出法

今回はバンカー脱出術について。連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】

極端なアウトサイドイン軌道はミスの原因に

アマチュアゴルファーの大半はバンカーを苦手にしており、実際のラウンドでもトップやダフリなどのミスに悩まされることが多い。

グリーンを大きくオーバーするトップが出るとグリーンの反対側に向かう足どりが重くなるが、ダフってもう一度バンカーショットを打つのもつらいものだ。

バンカーから出ない人のなかには、「オープンスタンスでフェースを開き、アウトサイドイン軌道で思い切り打ち込む」というバンカーショットのセオリーを実践しているにもかかわらず、上手くいかないケースがある。

オープンスタンスにしてアウトサイドイン軌道でバンカーショットを打つこと自体が間違っているわけではなく、砂質によって打ち方を変える必要があるということだ。

砂が硬かったり、砂の量が少ないバンカーでは、上から打ち込む方法が合っている。だが、柔らかい砂で同じように打つと、クラブヘッドが砂に潜りすぎたり、ボールの下の砂を斜めに切るようなインパクトになり、クラブフェースが砂とボールを飛ばすことができず飛距離が出ない。その結果、バンカーから脱出することができずに、同じ場所から何度も打つことになる。

この打ち方で距離を出すには、かなり大きく振る必要があるが、そのような打ち方では打点が狂いやすく、ボールを直接叩いてトップしてしまう恐れもある。ダフリとトップを繰り返していると、ますますバンカーに苦手意識をもってしまうことだろう。

クローズスタンスで立ちインサイドアウトに振る

バンカーショットの打ち方は一つではない。特に、サラサラとした柔らかい砂の場合はアウトサイドイン軌道で鋭角に打ち込む必要はなく、ゆるやかな入射角でバウンスを滑らせながら打つほうがミスを減らすことができる。

今回紹介するバンカー攻略のための練習ドリルは、おそらく多くのアマチュアゴルファーが教わってきたバンカーショットとは真逆の打ち方だ。これまで上から打ち込む方法で、何度もミスを重ねてきたという人は、是非試してみてほしい。

まずスタンスは、右足を引いたクローズスタンスに構える。そして、インサイドアウトの軌道で、ボールに対してゆるやかな入射角度で振り抜いていく。

この打ち方で大切なのはバウンスを使うことだ。クラブヘッドの裏面にある出っ張り部分のバウンスを使うには、ダウンスイングからフォロースルーにかけて手首をリリースしてグリップエンドの向きを方向転換させる動きが大切になる。

フォロースルーでグリップエンドが下を向くようにすることで、クラブヘッドを走らせながらバウンスを滑らせてほしい。

真逆の動きの練習ドリルを何回か繰り返したら、今度はスタンスをスクエアに戻してバンカーショットの練習を行ってほしい。ヘッドが走り、バウンスが砂の上を滑ることで、今までにない感覚でバンカーショットを打つことができるだろう。

クローズドスタンスでバンカーショットを打つ練習ドリルは、これまでの打ち方とは全く違うため、戸惑う人がいるかもしれない。だが、この練習を行うことで、クラブヘッドを走らせながらバウンスを使うことができるようになるため、トップやダフりといったミスも少なくなるはずだ。

これまでバンカーから脱出できなかったという人は、これまでとは真逆の打ち方で練習をしてみてほしい。バンカーから楽に脱出できるようになるはずだ。

動画解説はコチラ

■連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】とは
世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

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TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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