6月に出版した「マンガで身につく! 普通のビジネスマンがゴルフ歴たった1年でスコア70台を出したメソッド。」の元本を再編集して新たに「新装版 ゴルフはインパクトの前後30cm」と「新装版 スモールスイング・レボリューション ゴルフ歴1年で70台に突入できる30cmトレ」を出版した大塚友広さん。今回は、スコア108を切るためのメソッドを紹介してもらった。雑誌「グリーン・ゴーラ」Vol.7より再掲。
鍵は“ボールの前後30センチ”にあり
「108って絶妙にいい数字ですね」と大塚友広さん。ダブルボギーペースの108で回れるくらいのレベルになればゴルフは必ず楽しくなると大塚さんは言う。忙しく働くビジネスマンでありながらたった1年で70台を出せるようになった理由はゴルフに対する考え方を変えたことと、練習でちょっとした工夫を施したことから。たったそれだけで? と思うかもしれないが、とにかく早く上手くなることを追求した大塚さんのメソッドには、上達するためのヒントが凝縮されている。
「そもそもゴルフというスポーツが難しいのは事実です。止まっているボールを打つ。要するに0を1に変換させるのがゴルフなわけですが、だからこそインパクトが重要だと思ったんです。すべての始まりはインパクト。そこを正しく習得しない限り、何も始まらないと考えたんです」
大塚さんはまず大前提としてコースで意識して欲しいことをふたつに絞りたいと言う。
「ひとつ目は“重心位置”です。これは自分にとって振りやすい重心を見つけるというだけの至って単純なものですが、これが意外とできていない人が多い。自分に適した重心位置を見つけることさえできれば、上達スピードは劇的にアップします。もうひとつは“目線軸”です。要は目とボールとの距離感をキープさせるということ。ゴルフのスイングは回転運動なので軸という言葉が頻繁に使われます。でもそもそも軸って何?って思いませんか? 軸を意識するとするなら背中側がいいと思いますが、結果的に身体がブレなければいいだけなので、そのためには目線軸を意識すべきだと私は考えています」
コースでのミスの8割はヘッドアップだということに気づいた大塚さんは、ヘッドアップしないための練習法や考え方とは何かを見直した。
考え方を変えなければゴルフは上達できない
「この間一緒にラウンドした方が104で回ったんですが、それでよくできるなというような構えをしていたんです。でも、そのスコアで回ってこられるのはインパクトでボールに当てられるからなんです」
大塚さんが「すべての始まりはインパクトにある」と表現する理由は、そこからゴルフのスイングを考えれば必ず上達できる確信があったから。実際に大塚さんは1年で70台を出せるレベルになっているわけで、考え方を変えるだけで、必ずいいスコアは出せると断言している。
「ゴルフのレッスンって“こうしなくちゃいけない”という形にこだわる部分が多くて、肝心な動きの解説がされていないことが多いと感じたんです」
形なんてこだわらない。とにかく当てることから始めればスコアはよくなる。大塚さんの理論にはゴルフが楽しくなるメソッドが詰まっている。
大事なことはたったの2つ。“重心位置”と“目線軸”を整えること
POINT 1. 自分が振りやすいと感じる重心位置を見つける
重心はスムーズにスイングするための重要な項目。重心を感じる箇所は4つ。つま先側の内側か外側か、かかと側の内側か外側かの4つ。この4箇所に重心を感じながら実際にボールを打ってみて、自分が最もスムーズに振れる重心位置を見つける。これを見つけて、意識するだけでもスコアがアップする可能性は十分にある。大塚さんに、ゴルフ初級者の永瀬かおるさんにアドバイスしてもらった。
POINT 2. 目とボールを結んだ仮想ラインをキープする
ミスの8割はヘッドアップといわれるだけに、目とボールの距離が変わらなければ、トップのミスが出ることはない。だからこそ目線軸が重要で、そこさえ変えなければインパクトで絶対にボールに当たる。実際にボールを目の前にすると飛ばしたくなり、無意識に頭や身体が動く。
Tomohiro Otsuka
群馬県富岡市生まれ。メンタルヘルステックサービスを展開するラフール執行役員。AJGAアジアジュニアゴルフ協会理事兼GM。HED法人営業デジタル化協会理事。富岡製糸場の世界遺産プロジェクトに公募による民間登用で観光マネージャーに就任。その際にゴルフを始める。独学でゴルフ理論を構築し、1年でベストスコア70台前半に到達する。オンラインゴルフコーチング「Natural Works Golf」も主宰している。