GOLF

2022.03.06

普段しない動きをスムーズにするコツ──連載「吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン」

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎。顧客の多くが国内外のエグゼクティブ、有名企業の経営者という彼による、スコアも所作も洗練させるための“技術”と“知識”を伝授する最新ゴルフレッスンコラムをまとめて振り返る。まだまだ厳しい寒さが続くが、ゴルフシーズン到来に向け、コソ練を積み重ねてスコアアップを目指したい。

ゴルフスイングの運動連鎖を整える! イメージは「瓦割り」

吉田洋一郎

ゴルフスイングの中には、普段は行わない姿勢や動きが多く詰まっている。グリップのように両手の指を絡ませて何かを握ることはないだろうし、胴体と腕を連動させて棒を振るという動きも馴染みがないため、最初からできる人はなかなかいない。

だから、ゴルフスイングにはいくつものチェックポイントがあるのだが、そうした細かなことにこだわりすぎると、今度は体全体で行う動きの連動やバランスといった「運動連鎖」が崩れてしまう。ゴルフスイングでは、普段はしない不自然な動きをスムーズに、そして毎回同じように行うことが重要なのだ。そのため、スイング全体を統合する動きの流れ「運動連鎖」は欠かせない。

これまでゴルフスイングやパッティングでの正しい感覚を養うための練習法を紹介してきたが、今回はスイング全体の動きの連動をイメージできるようになる練習方法を紹介しよう。

ゴルフスイングは下半身から始動して、それにつられるように上半身が回転し腕が振られる。こう言われて、1回で「なるほど」と理解できるゴルフ初心者は、ほとんどいないだろう。感覚的に理解できなければ、どうしても頭で考えてしまい、スイングはどうしてもぎこちなくなってしまう。

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いきなりフルスイングは禁物! 久しぶりのゴルフ練習で気をつけたいこと

吉田洋一郎

新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるためのさまざまな自粛要請も、徐々に解除されてきた。長い間ゴルフを我慢してきて、練習場やコースに行くのを楽しみにしている人も多いだろう。

この自粛期間に自宅の室内や庭で軽い練習を続けてきたという人もいるだろうが、なかなかコースや練習場で行うようなフルスイングまで練習できた人は少ないだろう。久しぶりのラウンドや練習場では、ボールを打っていないなどのブランクによって、スイングの感覚を取り戻すのが難しい。身体がなまっていると、うまくいかないだけではなく、フルスイングで腰や肩を痛めてしまうかもしれない。今回は、久しぶりの練習でスイングの感覚を取り戻すための注意点を説明しよう。

病気や怪我でしばらく練習できなかったときも同じだが、久しぶりにクラブを握ると、感覚が鈍っているものだ。そんな状態でスイングをしても、ボールをしっかり打つことはできないし、ボールに当てにいく動作になってしまい、かえってフォームを崩してしまうこともある。久しぶりの練習場で球を打ちたい気持ちがあると思うが、いきなりフルスイングをすることは避け、徐々にスイングの感覚を取り戻していこう。

練習場では、最初は打席でボールを打たずに素振りでスイング動作を確認する。スイングの幅は右も左も腰のあたりまででいい。バックスイングでクラブが地面と平行になるくらいまで上げたら、そこから振り下ろしてフォロースルーも腰のあたりまで振る。まずは、インパクト前後のスイング軌道とフェースの向きの感覚を取り戻していこう。

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ゴルフスイングに変な癖をつけないために! 久しぶりのラウンドで注意すべき2点

吉田洋一郎

休業を続けていたゴルフ場もようやく再開できるようになってきた。これまでのような大人数のコンペはまだ無理だろうが、数人のグループなら感染に注意しながら、久々のプレーが可能だろう。

しかし、久しぶりのコースだからと喜びすぎて、いきなり全力を出してクラブを振りまわしたり、飛ばそうと気合を入れるのは禁物。感覚が戻らない状態でプレーをすると、スイングに変な癖がついてしまうかもしれない。

2ヵ月近いブランクの影響は思っている以上に大きい。今回は久しぶりにコースをラウンドするときの注意点をご紹介しよう。

自粛期間中に自宅で練習をしたり、自粛期間明けに練習場に通っても、なかなか解消できないギャップがある。それは距離感だ。練習場では毎回同じ場所から何球も打てるし、練習マットは滑るためダフリなどのミスを軽減してくれる。特に、100ヤード以内のアプローチやパッティングは実践的な練習を行うことが難しいため、距離感に狂いが出やすい。できれば、早めにゴルフ場に到着して、芝や傾斜を確かめながら距離感をつかんでおこう。

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TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=松川 忍

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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