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GOLF

2021.04.02

スライス解消! 話題の“シャローイング”体感法

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎による、最新ゴルフレッスンコラム136回目。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

最近注目を集めるシャローイングとは

最近、ゴルフメディアなどで「シャローイング」というワードを目にする機会が多いかもしれない。アマチュアの間でも関心が高く、実際に試してみた人も多いだろう。

「シャローイング」というのは、ダウンスイング初期にクラブを緩やかな角度で下ろすことだ。ダウンスイングで肩口よりも低い位置から、地面に対して30度~45度くらいの角度でクラブが下りてくる動きになる。シャローイングを行うことにより、ダウンスイング後半でクラブを加速させながらフェースを閉じてインパクトすることができるため、飛距離と方向性を改善することができる。

これまで日本のゴルフレッスンでは「ダウンスイングではクラブを立てる」と言われてきたため、ゴルフ歴の長いアマチュアの中には抵抗感がある人もいるかもしれない。日本では最近、よく聞くようになった言葉だが、欧米では以前から使われているゴルフ用語で、多くのプロゴルファーが行ってきた動きだ。だから、別に目新しい理論ではないのだが、ゴルフ理論が進化する中で「ヘッドスピードが上がり飛距離も伸ばせる」として注目を集めるようになり、多くのプロが意識的にシャローイングを取り入れ始めた。

アマチュアの場合、特にカットスライサーはシャローイングの恩恵を受けることができる。スライサーはボールに対して直線的にクラブを振り下ろそうとして、シャローとは真逆のスティープ(急角度)なダウンスイングとなる傾向がある。その結果、アウトサイドイン軌道となってスライスになってしまうのだ。このようなスライサーは、シャローイングを取り入れることで、インサイドからクラブを振ることができ、つかまった力強い球が打てるようになる。

膝をついてドライバーを振ってみる

このようにメリットの多いシャローイングだが、目的や方法を正しく理解しないと、思わぬ不調に陥ることがある。特に、ダウンスイングでシャフトを寝かせることばかり考え、右ひじを絞ったり、手先でシャフトを寝かせて形ばかり作ろうとする人がいるが、このような方法では振り遅れを招き、プッシュアウトやプルフックの原因となる。形だけを真似しても思うような結果は得られないので、まずはダウンスイングでクラブがシャローに下りてくる動きを体感するところから始めてほしい。

シャローイングの動きや感覚を覚えるには、膝をついてドライバーなど長いクラブで素振りをしてみるといいだろう。膝をついていると、上から振り下ろすようなスティープなダウンスイングでは、クラブが手前の地面に当たってしまったり、フォローで左ひじが引けたりして振り切ることができない。この練習でクラブを気持ちよく振り抜くためには、ダウンスイング初期にクラブをシャローに下ろすことが必要なことがわかるはずだ。何度か素振りを繰り返すうちに、クラブがシャローに下りてくる動きがイメージでき、動かすための感覚がわかってくる。

この練習を行うときのポイントは、左腕主導でクラブを振ることだ。左わきを締め、体の回転でスイングをすれば、ダウンスイングの初期の軌道はシャローになりやすくなる。右腕は左腕の動きに合わせるように徐々に伸び、手元やヘッドが遠回りするような感覚になる。切り返しで、グリップエンドが飛球線後方に動いてからスイングを始めるイメージを持ってもいいだろう。手先で意図的にクラブを寝かせるのではなく、左右の腕と手を適切に使った結果、クラブがシャローになるというイメージを持ってほしい。

自宅では実際にクラブを持って行うことは難しいが、棒状のものを持って行ったり、シャドースイングを行って感覚をつかんでみてもいいだろう。練習場やゴルフ場に行った際に、周りに十分なスペースがあれば試してみてほしい。

シャローイングをするために、形を無理に作っても弊害が多い。左右の腕と手の使い方を理解し、クラブの動きを体感することで自然にシャローイングできるようにしてほしい。

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吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林 司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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