時にファッションとして、時にシンボルとして、またはアートに……。ジュエリーを身につける理由は、実にさまざまだ。だが、そのどれもがアイデンティティの表明であり、身につけた日々は、つまり人生の足跡。そんな価値あるジュエリーを紹介する連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」Vol.4。今回はギタリスト・MIYAVIを迎えた特別編でおくる。その存在こそがアートな男は、ジュエリーでどう魅せるのか。【過去の連載記事】
イタリア語で蛇を意味する「セルペンティ」。脱皮を繰り返す蛇=進化を止めない美と捉えた同コレクションは、「セルペンティ ヴァイパー」という名のもと、進化を見せている。幾何学的なデザインにして、しなやかなラインを描くのがその特徴。ホワイトゴールドにダイヤをあしらったこのネックレスのように、身体へと吸いつくようなつけ心地を楽しませる。バネのようにしなるピアスも、まさに蛇のように絡みつく。単にゴージャスとは違う、艶めかしさ。それは、ロックというハードな音のなかに潜む、悲哀を表すよう。
名門ジュエラーにおける最高峰、ハイジュエリーコレクション「カルティエ マジシャン」から発表されたこのネックレス。ホワイトゴールドをベースに、ロッククリスタル、ラピスラズリ、アクアマリン、そしてダイヤモンドやエナメルを用いたその姿は、どこかオリエンタル。実は小物ケースとして使えるのも、男の冒険心をくすぐる。ジュエリー然り、そして華やかなりし世界に生きるアーティストの心の内然り、簡単には手が届かない、その秘する姿に人は魅了される。
MIYAVI
ギタリストでありロックミュージシャン、さらには俳優、モデルと、多岐に活躍する。通称サムライギタリスト。スラップ奏法による激しくエモーショナルな演奏は世界的な評価を獲得する。2022年6月17日に配信シングル「Futurism」をリリース。10月31日にはソロデビュー20周年を迎える。