FASHION

2021.11.09

色の法則を解説!男を物語るコート着こなし指南 【ムートン編】

男の生き様が表れるコートには、人生を物語るに足る強い存在感がある。ゆえに合わせるアイテムは色調を統一し、控えめにまとめるのが好バランスだ。そこで旬のコートにベストマッチな色選びと着こなしを、ゲーテファッションディレクターの島田明が指南する。

男を物語るコート着こなし指南

MOUTON × KHAKI COLOR

「今冬も引き続きトレンドのムートン。そんなムートン製のコートでまず思い浮かぶのがランチコートですが、その土臭い印象を抑え、都会っぽさを意識するのが大人の装いには正解です。なかでもミリタリーカラーのカーキで統一すると、ラギッドになると思われがちですが制服然とした潔さが生まれ、都会的なストイックさを表現できます」

SALVATORE FERRAGAMO/サルヴァトーレ フェラガモ

SALVATORE FERRAGAMO

コート¥539,000、靴¥101,200(ともにサルヴァトーレ フェラガモ/フェラガモ・ジャパン TEL:0120-202-170) ポロシャツ¥27,500(スケアー/アンシングス TEL:03-6447-0135) スカーフ¥13,200(フェアファクス/フェアファクスコレクティブ TEL:03-6810-8330) パンツ¥37,400(タンジェント TEL:050-5218-3859)

小粋で上品なフレンチ風の着こなしが新鮮
「ムートンのなかでもコーティングを施したタイプは、土臭さが少ない分、表革のようにワイルドな雰囲気に振れがちです。ゆえにインナーは、スポーティにしてエレガントなニットポロがちょうどいい。さらに鮮やかなネッカチーフや太めのスラックス、そしてボリューム感のあるブラックの革靴をコーディネイトすれば、この秋冬注目されているフレンチテイストが漂う洒脱なスタイルが完成します」

EMPORIO ARMANI/エンポリオ アルマーニ

EMPORIO ARMANI

コート¥550,000、ブーツ¥81,400(ともにエンポリオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ ジャパン TEL:03-6274-7070) パーカ¥40,700、パンツ¥41,800(ともにシーピーカンパニー/トライステイトジャパン TEL:03-6455-4332)

ムートンの重厚感を軽やかスポーティに昇華
「土臭さを抑えるのに加え、ムートンでもうひとつ意識したいのが、重厚感が出ないようにすることです。その点、スポーティなパーカタイプのインナーを合わせると、軽やかに見える効果があります。ただし、スウェット素材ではカジュアルになりすぎるので、大人らしいニット素材のパーカを吟味するのがベター。パンツも裾にリブのついた、スポーティなジョガータイプにすれば文句なしです」

CINQUANTA/チンクワンタ

CINQUANTA

コート¥297,000(チンクワンタ TEL:050-5218-3859) スーツ¥126,500(タリアトーレ/トレメッツォ TEL:03-5464-1158) シャツ¥19,800~〈オーダー価格〉(アール&ブルース/Y&M プレスルーム TEL:03-3401-5788) タイ¥35,200(マリネッラ/マリネッラ ナポリ 丸の内 TEL:03-3217-2871) ソックス¥1,430(靴下屋/タビオ TEL:0120-315-924) 靴¥74,800(パラブーツ/パラブーツ青山店 TEL:03-5766-6688)

ムートンで愉しむ男らしくも洗練されたアーバンミリタリー
「ムートン製のダッフルコートは、かつて英国海軍の防寒着だった出自を思わせる男らしさを感じさせます。ここはそのイメージを活かし、ミリタリーテイスト溢れるメタルボタンのカーキのスーツをチョイス。シャツとタイも同系色でまとめ、ミリタリーを意識しつつも都会的な雰囲気が新鮮です。足元は英国空軍のフライトブーツを源流とする、ブラックのダブルモンクストラップがベストマッチ」

POLO RALPH LAUREN/ポロ ラルフ ローレン

POLO RALPH LAUREN

コート¥328,900、パンツ¥29,700(ともにポロ ラルフ ローレン) ジャケット¥338,800、ベスト¥85,800、セーター参考商品、ブーツ参考商品(すべてラルフ ローレン/ラルフ ローレン TEL:0120-3274-20)

トレンド素材を都会的に着こなす色使いの妙
「スエード仕上げのムートンコートにツイードジャケット、ミドルゲージニットのタートル、そして太畝コーデュロイのパンツという、今季のトレンド素材をすべて用いたコーディネイト。素材だけ聞くと重厚で土臭くなりそうですが、コート以外の色調をカーキに統一することで、洗練された都会的な雰囲気にまとまります。上質なコーデュロイならではの繊細な光沢感も都会的に見せるポイント」

 

AKIRA SHIMADA
1963年東京都生まれ。雑誌『MEN’S CLUB』にて編集者としてキャリアをスタート。その後、雑誌『LEON』で編集長代理、『Esquire』でファッションディレクターを経て、2011年より小誌ファッションディレクターに就任。現在、Patrick CoxやHEADなど国内外のブランドのディレクターも務めている。

DIRECTION=島田 明

TEXT=竹石安宏(シティライツ)

PHOTOGRAPH=人物:前田 晃(MAETTICO)、静物:杉山節夫

STYLING=久保コウヘイ

HAIR&MAKE-UP=YASU(MØ)

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