ファンを飽きさせない三上悠亜流プレゼンテーションとは?
国民的アイドルグループのメンバーからAV女優に転身し、現在は、SNSの総フォロワー数500万人以上を誇るインフルエンサーにして、アパレルブランドのプロデューサーを務めるなど、八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍を見せる三上悠亜。
「まさか自分がアダルト業界に入るとは思いもしなかったけれど、やってみたら、アイドルよりずっと合っていた。今は天職だと思っています」
スキャンダルで活動が制限されたことを機に、15歳から所属していたグループを20歳で脱退。この先どうするか思い悩んでいた時に声をかけられたのが、AV女優の仕事だった。躊躇(ちゅうちょ)はしたものの挑戦を決めたのは、「ここで結果を出さなければ次はない」という思いから。
「私、それまで何かを成し遂げたことがなかったんですよ。アイドルとしては中途半端な形で終わってしまったし……。私が芸能界に入ったのは、有名になりたい、成功したいと思ったから。なりたい自分に近づくためのベストな選択がAV女優なら、全力でやるしかない。そう覚悟して、自分にできることは何でもやろうと決めたんです」
以来6年、入れ替わりが激しいといわれるAV業界で、三上悠亜は今なおトップランナーとして走り続けている。それを支えているのが、「ずっとファンでいてもらうには、飽きさせない部分と変わらない部分、その両方が必要」という三上悠亜流プレゼンテーションだ。髪型や髪色は定期的に変え、商品プロデュースなど新たな分野の仕事に挑戦する一方、変わらない“素”をSNSなどで積極的に発信。特にSNSは、6年前から毎日最低1回はアップし、更新時間や内容はファンの反響を見ながら自分で判断。写真選びや文章作成も自身で行っているという。その基準にしているのが、「本当に誰かに伝えたい内容なのか。数年後自分が見て恥ずかしくないものなのか」。
実は仕事人間!? 女性のフォロワーも急増中
「写真ひとつにしても、『ファンの方はどれが好きだろう』ってすごーく悩みますし、言葉の選び方も気を使っています。SNSは、自己満足のためにやっているわけではないので」
そうしたプロ意識から、撮影現場のチラ見せや、激しい撮影の後も崩れないメイク方法や愛用品なども公開。男性はもちろん女性のフォロワーも急増した。美容関連は女性をターゲットに始めたというから、まさに“狙い的中”だ。目標を明確に定め、綿密に戦略を練り、的確なタイミングで実行し、結果は客観的に分析して次につなげる。いわゆるPDCAを回しながら、着実にステップアップしてきたとも言えるが、「勉強や数字は苦手なので、ほぼ直感です」と。
「ただ、子供の頃から周りを意識し、どう見られるかを考えて行動してきたところはあります。それが、仕事のやり方に活きているのかもしれません」
もっともアイドル時代は、プロデュースされる側で、自ら積極的に発信することはなかった。
「今は、考え、決め、実行するのは自分だし、その結果や責任を負うのも自分。それがすごく楽しい! オフの日も仕事のことばかり考えているくらい、仕事人間なんですよ、私(笑)。最近は、『もうアダルト業界は卒業して、普通のタレントとしてやっていけるんじゃない?』と言われることもありますが、私は、あくまでもAV女優。その軸はブレずにいたいんです」
最後に、今後の夢を聞いてみると、「三上悠亜の名前なしでプロデュースしてみたい」と打ち明けてくれた一方で、「大きな夢は口にしないことにしているんです。それは、自分だけがわかっていればいいことだから」と。限界を決めず、マイルールで突き進む。強く、美しい女神の躍道は、まだまだ続く。