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2021.02.13

【試乗】空冷モデルを所有するライターが最新のポルシェ911カレラGTSを乗り比べ

フリーランスのライター、時計ジャーナリストとして、さまざまな媒体で活躍する柴田充さんは、約2年前に1991年型のポルシェ911(タイプ964)を手に入れた。空冷モデルとの生活を楽しむ柴田さんが、ポルシェ公式のレンタカーサービスを利用して、新しい911カレラGTSを楽しんだ。

ちょっと古い空冷ポルシェのオーナーは、新しいモデルに何を感じるか?

──ポルシェ911を手に入れたきっかけを教えてください。

柴田 かなり前から憧れていました。というのも、海外の時計やファッションのデザイナーがポルシェ911に乗っているケースが多かったんですね。おそらく、タイムレスなデザインがその理由でしょう。いつしか自分も、手が届く価格帯の911の中古車を探すようになっていました。

──911にはどんなときにお乗りになっていますか?

柴田 普通に乗っていますが、自宅のある都内から事務所のある横浜まで、週に2回はポルシェで“出勤”しています。いい気分転換になりますね。

柴田氏が所有する1991年型のポルシェ911

柴田氏が所有する1991年型のポルシェ911(タイプ964)

──今回はポルシェ911GTSにお乗りいただきますが、見た目の第一印象はいかがでしょう。

柴田 やはりGTSのワイドボディは迫力がありますね。リアフェンダーの張り出しがすごい。あとは僕の(タイプ)964と比べてステアリングが小径でスポーティに感じますし、アルカンターラ®素材のバックスキンのような手触りは高級な感じがします。

では、ちょっと古いポルシェに乗る柴田さんは、新しいポルシェ911の高性能バージョンに何を感じるのだろうか。ポルシェ911カレラGTSは、抜けのよい排気音とともに横浜の町をスタートした。

「空冷ポルシェのオーナーとしては、水冷と比べられる機会が嬉しい」

ポルシェ911(タイプ964)のオーナーだけあって、柴田さんはすぐにポルシェ911カレラGTSになじんだようだった。

柴田 GTSというグレードはポルシェ911のなかでも高性能というイメージがあったし、スピードメーターも330km/hまで刻まれているので最初はビビりました。でも、走らせた感じはポルシェっぽくてちょっと安心しました。ボディの見切りがいいから、元町の細いくねくねした道に入っても安心してステアリングを握ることができます。

──ご自身のタイプ964と比較すると、いかがでしょうか。

柴田 ポルシェの前は、イタリア車に乗ることが多かったんです。イタ車のフィジカルでエモーショナルな雰囲気に比べるとポルシェは冷静で緻密な機械という感じがして、それは964も991も共通していると思います。ただ僕の964は空冷エンジンなので、水冷エンジンの静かさや滑らかさはまったく別次元ですね。エンジンの感触は同じ911でもまったく違います。

──空冷エンジンのファンも根強くいらっしゃいますが、柴田さんはいかがでしょう?

柴田 空冷の味わいもありますが、スムーズに回る水冷もおもしろいですよ。時代の変化と、技術の進化を感じることができます。こういう機会がないと空冷エンジンと水冷を比べることはできないので、貴重な経験をしたと思っています。

「空冷モデルを愛してはいるものの、最新の機能もちょっと羨ましい」

加速やコーナリングなど、柴田さんはポルシェ911カレラGTSの能力を存分に楽しんでいる様子だ。

──時代の変化と技術の進化を感じるとおっしゃっていましたが、どのあたりに進化をお感じになりますか?

柴田 GTSというグレードはGT3などに次ぐ911シリーズの高性能バージョンですが、ノーマルモードで乗る限り、ものすごく快適に走ることができます。スーパースポーツのポテンシャルを秘めていながら普段使いの快適性も確保しているところに、テクノロジーが進んでいることを感じました。

――柴田さんはご自身でも1991年型のポルシェ911(タイプ964)を所有されていますが、乗り比べてみて性能面の違いはどうですか?

柴田 細かいところですが、バックする時にモニターで後ろの様子が確認できたり、オーディオとスマホが連携するあたりは、古いタイプのオーナーとしてはちょっと羨ましかったです(笑)。

──今後、ポルシェ公式のレンタカーサービスを利用するとしたらどんな場面にあると思われますか?

柴田 これがポルシェというメーカーのすごいところだと思うんですが、約30年前の僕の964も北関東の撮影に乗って行ったり、普通に実用に使えるんですね。だからどこかに行く時に利用するというより、今日みたいに最新モデルの実力を知るというのがPorsche Driveを利用する目的になると思います。実際に運転してみて、やっぱりとても楽しかった。またすぐにでも借りたいと思ってしまいましたね。

 

Mitsuru Shibata

Mitsuru Shibata
1962年生まれ。コピーライター、出版社勤務を経てフリーランスに。時計の世界にハマってからは、毎年スイスを訪れ取材に勤しむ。数多くのメンズ誌への寄稿のほか、時計以外にもクルマやファッションなどにも精通し、慕う編集者は多数。

 

ポルシェ911

ポルシェ911
1963年にデビューしたタイプ901以来、ポルシェ911は60年近くにわたって磨き上げられてきた。いつの時代も“スポーツカーのメートル原器”と称されてきた911。今回試乗したのは7代目にあたるタイプ991。ポルシェマニアの間には“最新のポルシェが最良のポルシェ”という格言めいたものがあるが、タイプ991も例外ではなく、高い走行性能と快適性が高度にバランスした傑作である。

< SPEC >
ポルシェ911カレラGTS
全長x全幅x全高=4,530mm×1,850mm×1,285mm
トランスミッション:7速PDK
エンジン:水平対向6気筒(4バルブ)ツインターボ
エンジン排気量:2981cc
最高出力:450PS
最大トルク:550Nm
最高速度:310km/h
0-100km/h加速:3.7秒
乗車定員:4名

Porsche Drive
https://www.porsche.co.jp/porschedrive/

TEXT=サトータケシ

PHOTOGRAPH=喜多孝幸

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